通夜、告別式が終わって一番忙しいのがこの2週間です。かなりドタバタします。なぜなら、故人に関する重要な手続きが立て続けに締切を迎えるからです。故人に関する重要な手続きは葬儀のときに終わっているから大したことないと思われるでしょう?しかし、この2週間は主に国から利用しているものを返す期間でもあります。
国から利用している意識はあまりないですよね。国民健康保険証は当たり前のように持っているし、一定年齢に達すると、年金をもらいます。また障がいと認定されれば、該当者であれば障害年金がもらえます。ではこれらの制度どこから利用しているのかというと日本からです。
利用していたものはすべて国に返す義務があります。故人の利用していた制度を国に返す役目は、遺族だけです。きっちり国に返していきましょう。
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今回は、故人が亡くなってから2週間以内にやっておくべき手続きを紹介していきます。
2週間以内に必ず行う手続きリスト
2週間、長いようで短いのでできれば余裕をもって終わらせたいところです。ほとんどの手続き先が役所になります。手続きが必要なのは、以下の通りです。
- 世帯主変更届
- 年金受給の停止と未支給年金の請求
- 国民健康保険被保険者資格喪失届の提出と保険証の返却
- 後期高齢者医療費保険者証の返却
- 介護保険資格喪失届の提出と介護保険被保険者証の返却
- 国民年金の種別変更・国民健康保険への加入
- 児童扶養手当認定請求
必ず必要な手続きは、世帯主変更届です。残りは該当者のみとなっています。亡くなった故人が何に該当するのかによっても必要な手続きが違ってきます。特に、故人が会社員でない場合は必要な手続きも増えます。
故人が会社員で喪主が扶養に入っていた場合は、国民年金、国民健康保険への切り替えが必要になってきます。
必要なものは、死亡届にあわせ、死亡を証明する戸籍謄本等、認め印、手続き者本人の身分証明書です。また必要な手続き書類は、インターネットでダウンロードできるので市役所のホームページからダウンロードしておきましょう。
世帯主変更届
- 条件:故人が世帯主かつ子供が15歳以上で保護者が1人以上いる
- 手続先:故人が住んでいた市区町村の戸籍・住民登録窓口
まずは世帯主変更届です。故人が世帯主の場合にのみ行われます。通常は死亡届提出したときに行われることが多いです。実質は14日以内ではなく7日以内といっても過言ではありません。
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年金受給の停止と未支給年金の請求(厚生年金10日以内、基礎年金14日以内)
- 条件:年金受給者(厚生年金、基礎年金)
- 手続先:市区町村役場または年金事務所
故人が年金受給者だった場合はすみやかに年金受給の停止及び未支給の年金を請求する必要があります。この手続をしないと、今話題の不正受給につながる恐れがあるので、必ず忘れないように手続きをしてください。
また受けている年金によって期限が異なってきます。厚生年金の場合は10日以内、基礎年金の場合は14日以内となっています。どちらの年金かわからない場合は、10日位内に手続きを済ませておくと問題ありません。
また、故人のお住まいの地域によっては役所と年金事務所が離れている場合もあります。そういった場合は役場で手続きをするのが確実です。
国民健康保険被保険者資格喪失届の提出と保険証の返却
- 条件:故人が国民健康保険に加入
- 手続先:市区町村の国民健康保険担当窓口
故人が国民健康保険に加入している場合は、資格喪失届と同時に保険証を返却します。
後期高齢者医療費保険者証の返却
- 条件:故人が75歳以上
- 手続先:市区町村の国民健康保険担当窓口
故人が75歳以上だった場合は、国民健康保険ではなく後期高齢者医療制度になりますので、該当の保険証を返却してください。国民健康保険か後期高齢医療制度のいずれかになります。市役所で他の手続きがあれば、一緒に済ませておくことをおすすめします。
介護保険資格喪失届の提出と介護保険被保険者証の返却
- 条件:故人が介護保険を利用
- 手続先:市区町村の国民健康保険担当窓口
故人が介護保険を利用していた場合は、国民健康保険または後期高齢者医療制度と合わせて介護保険の資格喪失届けを出して、保険者証も返却します。
国民年金の種別変更・国民健康保険への加入
- 条件:家族が故人の扶養だった場合
- 手続先:市区町村の国民健康保険担当窓口
故人が会社に勤めており、かつ家族が故人の扶養だった場合は、国民年金や国民健康保険への加入の切り替えが必要です。特に、国民健康保険への加入は家族全員分必要になり、扶養で使っていた社会保険証は家族全員分故人の勤めていた会社に返却します。
児童扶養手当認定請求
- 条件:子供が20歳未満で一人親になる
- 手続き先:お住まいの市区町村の役場
児童扶養手当というと離婚したときのイメージが強いですよね。しかし、死別してひとり親になった場合も子供が20歳未満であれば請求の対象になります。案外忘れがちになるので、ひとり親になる場合は忘れずに行っておきましょう。
まとめ
今回は、2週間以内に届け出が必要な手続きをまとめてきました。この頃合いが、一番忙しく、手続きが抜けやすくなります。
手続きが多い分大半が役場で済むので、できるものは一気にやっておいたほうがいいでしょう。またどうしても一気に無理な場合は、返却する手続きと請求する手続きを分けておくと忘れにくくなります。
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