大切な人が亡くなったらとにかく動きっぱなしです。それは、葬儀が終わってからも変わりませんよね。特に市役所に提出しなければいけない書類を含め複雑で難しいですよね。手続きが終わるとホッと一息ですが、夫が求職中だった場合、手続きがもう1個増えます。
今回は、やむを得ない事情で会社を辞めて、新たに働きたいとハローワークで失業手当を受け取っていたときに亡くなった方の喪主に必要な手続きでもある未支給失業等給付の案内をします。
これまでは、遺族年金や児童扶養手当といったメジャーなものを扱ってきました。まさか求職中にも請求できるお金があったなんて知らない人もいるかと思います。簡単にどういった制度なのか解説していきます。
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未支給失業等給付とは?
未支給失業等給付とは、遺族に死亡日前日までの失業手当を支払われるお金のことです。ただし、会社を退職してハローワークで所定の手続きをしている人に限ります。
たとえば、怪我や病気といった事情で会社の退職し、本人としては求職意欲がある場合、失業保険の手続きと引き換えに所定の手続きを行います。ハローワークというと、求人情報を見に行くところのイメージが強いのですが、求職中に亡くなった人もフォローもしてもらえるところだとは思いもよりませんよね。
そもそも失業手当をもらってる人ってどんな人?
先程から何度も出ている失業手当という言葉。会社を辞めたらもらえると思っていませんか?失業手当をもらうにも一定の条件があります。失業手当は以下の人がもらえます。
- 雇用保険に加入している会社で6ヶ月以上勤めていた人
- ハローワークで失業認定された人
雇用保険は正社員なら加入している会社が多いです。もし雇用保険に入っていなかったら失業手当はもらえません。失業手当がもらている場合は、ハローワークで手続きされているのでそれほど問題ではありません。
ハローワークで失業認定されないと、失業手当がもらえません。というのも、失業手当をもらうイコール求職意欲があるとみなすからです。失業認定を受けるためには、失業手当をもらうまでに認定日前までに就職相談といった求職活動をする必要があります。
受給対象者
次に、受給対象者です。未支給失業等給付をもらえる人は以下のとおりです。優先順位が高い人から載せています。
- 死亡者の配偶者(内縁関係にあった者を含みます)
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母または兄弟姉妹
一番優先順位が高い人は、配偶者です。ついで上記の順番通りに請求が可能となっています。請求できる幅も孫から祖父母までと広いです。ただし、兄弟がいる場合は、優先順位が一番下になるので注意が必要です。
支給するなら、配偶者がいれば配偶者に請求してもらったほうが話が早く進みます。
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支給金額
次に、支給金額です。支給金額は、故人の会社の勤めていた年数によってもらえる額と日数が異なってきます。詳しい金額については、手続きをするときにハローワークの職員から説明があります。そのときに支給金額が把握できます。
申請期限
続いては、申請期限です。申請期限は、失業手当をもらっている本人が亡くなった翌日から1ヶ月以内です。締切までが非常に短いので、優先順位を高めに設定して行動してください。できれば、慶忌休暇の間に済ませておくとやり忘れがありません。
未支給失業等給付をもらうための手続方法
では、夫をなくした妻が未支給失業等給付をもらうことを例にして手続方法を説明していきます。
STEP①故人が失業手当を受けていたハローワークへ出向く
まずはじめに、妻がハローワークへ出向きます。ここでなぜ妻がとなりますが、受給対象者として一番優先順位が高いからです。他の手続きにも言えることですが、一番優先順位の高い人に行ってもらうのが鉄則です。
STEP②未支給失業等給付請求書に添付書類を添えて提出
ハローワークへ出向くと、未支給失業等給付というと案内してくれますので、指示に従いましょう。具体的な説明もしてくれますので忘れずにメモをしておきます。
未支給失業等給付請求書に添付書類を添えて提出します。後のステップは具体的に説明を受けたとおりに行いましょう。
必要な添付書類
他にも添付書類を抜粋します。以下の添付書類です。
- 死亡した受給資格者本人の受給資格者証
- 死亡診断書のコピー
- 死亡者本人との続柄を証明できる書類(住民票の謄本や戸籍謄本など)
- 死亡者本人と生計を同じくしていたことを証明する書類(住民票の謄本や戸籍謄本など)
死亡診断書が必要です。死亡診断書は火葬の段階で手放すので、その前に多めにコピーをとっておきます。特に死亡診断書を代理で持っていってもらう場合は、それまでに診断書のコピーを取っておきましょう。死亡診断書の原本は手元には残らないので注意が必要です。
まとめ
今回は、故人がハローワークで失業手当をもらっていた場合に遺族に支払われる未支給失業等給付について説明してきました。ハローワークは、求職中の人にはどんな人であろうと強い味方です。そういえばうちの主人、病気が原因で会社辞めたけどハローワークに行っていたわと行動がわかっている奥様、早めにハローワークで手続きしにいきましょう。
- 未支給失業等給付は、故人がハローワークで失業手当をもらっていることが前提
- 申請対象者は、配偶者、ついで子、父母、孫、祖父母または兄弟となる
- 申請期限は、失業手当を受けていた本人が死亡した翌日から1ヶ月以内
- 手続き先は、故人が失業手当を受けていたハローワーク
申請期限が短いので、できれば慶忌休暇があるうちに行っておきたい優先順位が高めの手続きです。
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