大切な人が亡くなられたら、まず最初に葬儀をどこでするのか話し合いが行われます。葬儀社の人とはじめてのミーティングでよくよく話を聞いていると専門用語が先に飛び出しあとで追加に説明してる人いますよね。
そうするなら、先にわかりやすい言葉で説明してくれたらいいのにと内心思います。しかし、相手は長年やっているプロなので専門用語がうっかり飛び出てしまう癖がついています。専門用語で、こんなこと聞かれたことはないですか?
繰り上げ法要が当たり前になってきているのでそうしましょうか?といった具合にです。法要を繰り上げるなんてなんて一瞬混同してしまいますよね。相手の顔を見るとついつい癖で言ってしまった顔をされてる場合もあります。
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今回は、繰り上げ法要と繰り込み法要について説明していきます。この2つの用語を押さえていれば、葬儀の最近の傾向が詳しくわかるようになります。
繰り上げ法要とはなにか?
繰り上げ法要とは、故人が亡くなってはじめて行われる初七日法要を告別式と同日に行うことをいいます。
本来の初七日法要について
本来ならば、法要はやる日が決められています。今では、多くの人が繰り上げ法要を行っているので、人によっては初七日法要は葬儀と同日というふうに覚えている人もいます。
しかし、本来初七日法要は、故人が亡くなってからを1日目として7日目に法要を行います。
しかし、ここで疑問が浮かびます。初七日法要と決められている日に行われるのに、繰り上げをしてもいいのかです。
身近な例を出すと、誕生日を1日前に誕生日おめでとうということです。さすがにそんなことをする人は間違い以外では少ないことでしょう。一瞬失礼なことはできずに、初七日法要も本来の日付にならってやるべきと思うかもしれません。
最近の初七日法要の傾向
初七日法要は、物理的に集まれる親族の人が少なくなっています。葬儀で休暇が取れるのは、最高7日間です。この7日間は喪主だけのことが多いです。他の人は関係により2~3日まで減ります。
となると、大事な初七日法要を行うことができなくなります。この改善策として出たのが繰り上げ法要という考え方です。葬儀と同日に行えば誰も法要をする人がいなくなることはありえません。
繰り上げ法要は、現代の考え方です。配慮をするなら繰り上げ法要のほうがいいという人も増えてきています。
繰り上げ法要の流れ
では、繰り上げ法要の流れを紹介していきます。またタイミングによって、繰り上げ法要は、繰り込み法要と呼ばれる可能性もあります。この段階で上げたり込んだりで忙しいですが気持ちはわかります。ただでさえ、繰り上げ法要だけでも精一杯なのに、また専門用語が出てくるこのタイミング。葬儀はややこしいですよね。
繰り上げ法要の流れ
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- 告別式
- 出棺
- 火葬・骨上げ
- 初七日法要(繰り上げ法要)
- 精進落し
繰り上げ法要の流れは、告別式のあとに、出棺・火葬が行われたあとに初七日法要をします。葬儀社の人に繰り上げ法要と言われたら、初七日法要は火葬が終わってから後にやることを理解しておきましょう。
しかし、火葬場の都合上で火葬をしている最中に、初七日法要をやる場合もあります。
繰り込み法要とは?
繰り込み法要とは、火葬場の都合等で火葬をしている最中に繰り込んで行われる初七日法要です。さすがに、喪主が火葬場の状況が混んでいるのかすいているのかまではわからないので、まれに火葬している最中に行われる場合があります。
不可抗力が考えられる場合は、そのまま繰り込み法要になるケースもあります。
繰り込み法要の流れ
- 告別式
- 出棺
- 火葬・骨上げ
- (火葬中)初七日法要(繰り上げ法要)
- 精進落し
繰り込み法要は、火葬と同時進行で初七日法要を行い、終われば精進落しの会食だけが残る形になります。繰り上げ法要は火葬が終わってから行い、繰り込み法要は、火葬と同時進行で法要を行います。
本来ならば、繰り上げ法要の考え方で火葬が終わってから初七日法要であることは理解しておきましょう。繰り込み法要は、かなりレアケースです。
自分から繰り込み法要をしたいと言ってもいいのか
では、自分から繰り込み法要をしたいと申し出てもマナー違反にあたらないのでしょうか。こちらも地域によって違ってきますが、基本的に自分で申し出ることはやらないほうが懸命です。
というのも、お寺さんは繰り込みで法要することを嫌うからです。地域によって慣習も違うので自分の勝手な都合だけでは判断しないようにしましょう。分からなければ、葬儀社との相談が鉄則です。
実際、葬儀をあげたときには、繰り上げ法要で行いました。周りに聞いても繰り込み法要を自ら申し出て行なった人は聞いたことがありません。
まとめ
- 繰り上げ法要は、葬儀と同日に初七日法要を行う
- 繰り込み法要は、葬儀と同日に初七日法要を行うが初七日法要を火葬と同時進行で行う
繰り上げ法要と繰り込み法要について説明してきました。違いとしては、火葬のあとに法要を行うのか火葬と同時進行で法要をおこなうのかタイミングの違いです。
一般的には、繰り上げ法要できっちり火葬をしてからの法要となるので間違えても自分で繰り上げ法要にするとは言わないほうがいいでしょう。
傾向としては、葬儀と同日に行われる繰り上げ法要が一般的になりました。というのも、物理的に休暇がとれずに本来の日付で行うとできなくなるからです。今後もこの傾向は続とされています。
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