
スタジオジブリの名作『千と千尋の神隠し』を観ていると、釜爺が千尋に向かって「えんがちょ!」と叫ぶシーンがありますね。
この「えんがちょ」という言葉と一緒に行われる独特な仕草について、多くの方が気になっているのではないでしょうか。
実はこれ、古い日本の文化に根ざした、とても意味深いおまじないなんです。
映画の中でどのような場面で使われ、どんな意味が込められているのか、そして現代における文化的背景まで、詳しく解説していきます。
千と千尋の神隠しの「えんがちょ」とは穢れを断ち切るおまじない

「えんがちょ」は、穢れや不浄なものから縁を切るための古い口遊び・仕草です。
映画『千と千尋の神隠し』では、釜爺が千尋に教える重要なシーンとして描かれています。
「えん」は「縁」、「ちょ」は「ちょん切る」の擬音を表しており、悪いものとの縁を断ち切る意味があります。
具体的には、親指と人差し指で輪を作り、もう一方の手で手刀のように「切る」動作を行います。
これによって、不浄なものや悪い縁から身を守るという効果があるとされているんですね。
映画での「えんがちょ」が登場する重要な場面

ハクから黒い芋虫が出てきた直後
映画の中で「えんがちょ」が登場するのは、ハクの口から銭婆の契約印と黒い芋虫が吐き出される場面です。
この黒い芋虫は穢れの象徴として描かれており、千尋がそれを踏み潰した直後に釜爺が「えんがちょ!千!えんがちょ!」と叫びます。
千尋が親指と人差し指で輪を作ると、釜爺が手刀で「切った!」と切る動作を行います。
この一連の流れによって、穢れとの縁を断ち切ることができたとされています。
坊(ネズミ)も真似をする微笑ましいシーン
このシーンでは、ネズミになった坊も一緒に「えんがちょ」の仕草を真似しています。
小さなネズミが一生懸命に仕草を真似する様子は、多くのファンに愛される微笑ましい名シーンとして親しまれていますね。
「えんがちょ」の文化的背景と歴史
古い日本の子どもたちの遊び
「えんがちょ」は、古い日本の文化に根ざした子どもたちの口遊びでした。
呪いや穢れを断つための民間信仰の一つとして、昔から親しまれてきた表現です。
現代では死語化しており、生活から汚いものや不浄が減ったため、あまり使われなくなったとされています。
類語と地域による違い
「えんがちょ」には地域や時代によって様々な類語があります。
- エンガ
- ビビンチョ
- バリヤー
これらの表現は全て、呪いや穢れを断つための類似した意味を持っています。
宮崎駿監督は、このような古い日本の文化を映画の中で現代的に再解釈し、ファンに親しまれる形で表現したのですね。
現代での「えんがちょ」の受け入れられ方
SNSでの反響と人気
映画の放送後、SNSでは「えんがちょ」シーンについて多くの投稿が見られます。
「釜爺の名言シーン」として今でも話題になることが多く、金曜ロードシネマクラブなどでの放送時には必ずと言っていいほど言及されています。
ファンの間では、「可愛い」「ほっこりする」「意味を知って感動した」といった声が多く聞かれます。
特に、ネズミの坊が一緒に真似をするシーンは、年代を問わず愛されている部分ですね。
グッズ化と商業展開
「えんがちょ」の人気を受けて、様々なグッズが販売されています。
- 「えんがちょ!」ジグソーパズル(108ピース、エンスカイ製)
- みにちゅあーとフィギュア(京都製)
- 関連グッズが楽天市場で164件以上販売中
2023年発売予定の商品も含め、継続的に新しいグッズが登場しており、長年にわたって愛され続けていることがわかります。
国際的な展開での注目
2024年にはロンドン・コロシアムで舞台化が行われ、4月30日からプレビューが開始、5月7日に初日を迎えて8月24日まで公演されました。
街中広告も展開され、国際的な人気が継続していることが証明されています。
海外でも「えんがちょ」のシーンは印象的なシーンとして受け入れられており、日本の古い文化が世界中で愛されていることがわかりますね。
まとめ:えんがちょは日本古来の智慧が込められた美しい表現
『千と千尋の神隠し』の「えんがちょ」は、古い日本の文化に根ざした穢れを断ち切るおまじないです。
映画では、ハクから黒い芋虫が出てきた後の重要な場面で使われ、釜爺が千尋に教える印象的なシーンとなっています。
「縁をちょん切る」という意味を持つこの表現は、現代では死語化していますが、宮崎駿監督によって現代的に再解釈され、多くのファンに愛され続けています。
日本古来の智慧と現代のエンターテインメントが見事に融合した、美しい文化的表現と言えるでしょう。
次に『千と千尋の神隠し』をご覧になる際は、ぜひ「えんがちょ」のシーンに注目してみてください。
釜爺の温かい心遣いと、古い日本の文化の奥深さを、きっと新たな視点で感じ取ることができるはずです。
そして機会があれば、実際に「えんがちょ」の仕草をやってみるのも面白いかもしれませんね。