かぐや姫の物語の制作期間は何年?

かぐや姫の物語の制作期間は何年?

スタジオジブリの高畑勲監督が手がけた『かぐや姫の物語』は、その独特の水彩画のような美しい映像表現で多くの人々を魅了した作品ですね。

でも、この作品がどれくらいの時間をかけて作られたのか、気になったことはありませんか?

実は、この映画の制作には驚くほど長い期間がかかっており、途中で制作中止の危機にも陥っていたんです。

この記事では、『かぐや姫の物語』の制作期間について、なぜそれほど長い時間がかかったのか、制作の裏側で何が起きていたのかを詳しくご紹介します。

『かぐや姫の物語』の制作期間は8年

『かぐや姫の物語』の制作期間は8年

『かぐや姫の物語』の制作期間は8年間です。

2005年に企画がスタートし、2013年11月23日に公開されるまで、実に8年という歳月がかかりました。

総製作費は50億円、作画枚数は24万枚に達し、ジブリ史上でも屈指の大規模プロジェクトとなりました。

実際の作画期間は約2年10ヶ月でしたが、それ以前の約5年間は脚本や絵コンテの作成、設定作りなどの準備作業に費やされていたのです。

なぜ8年もの制作期間がかかったのか

なぜ8年もの制作期間がかかったのか

制作の各段階に膨大な時間を要した

『かぐや姫の物語』の制作が8年もかかった理由は、制作の各段階で非常に長い時間が必要だったからです。

具体的には、以下のような段階に分かれていました。

  • 高畑勲監督の説得:1年半
  • 脚本作成:1年半
  • 絵コンテ作成(30分分):1年半
  • 実際の作画期間:約2年10ヶ月(2011年1月17日~2013年10月30日)

つまり、実際に絵を描き始める前の準備だけで約5年もかかっていたんですね。

高畑勲監督の完璧主義

高畑勲監督は、アニメーション業界でも知られた完璧主義者でした。

細部にまでこだわり、納得いくまで何度も修正を重ねるスタイルは、制作期間の長期化に大きく影響していました。

特に『かぐや姫の物語』では、まるで絵本のような独特の絵柄を実現するために、通常のアニメーション制作とは異なる手法が必要でした。

鉛筆のタッチを残したまま動かす技法は、当時のアニメーション技術では前例がほとんどなく、試行錯誤を繰り返す必要があったのです。

制作中止の危機と延期

2012年11月、制作は一時中断され、スタジオジブリ内部で制作中止を検討する事態に陥りました。

当初は2013年夏公開予定でしたが、進捗状況から試算した結果、驚くべき計算結果が出たのです。

それは「完成予想日は2020年」というものでした。

このままのペースでは、あと7年以上かかってしまうという危機的状況だったんですね。

そのため、2013年2月に公開を秋に延期することが発表され、最終的に同年11月23日の公開が決定されました。

独特の作画スタイルが制作を困難にした

『かぐや姫の物語』の最大の特徴は、その独特の作画スタイルにあります。

通常のアニメーションでは、線画をきれいに清書してから色を塗りますが、この作品では鉛筆で描いたようなラフな線をそのまま残すという手法が採用されました。

さらに、水彩画のような淡い色彩表現を実現するために、一枚一枚の絵に膨大な手間がかかったのです。

この革新的な映像表現を実現するためには、従来の制作手法では対応できず、新しい技術やワークフローを開発する必要がありました。

ジブリのアニメーターがほぼ全員動員された

制作中止の危機を乗り越えるため、ジブリは総力を挙げて制作に取り組みました。

ジブリのアニメーターがほぼ全員で作業にあたり、わずか8ヶ月ほどの集中的な仕上げ期間で映画を完成させたのです。

この期間、スタジオは文字通り戦場のような状態だったと言われています。

通常であれば不可能とも思える短期間での完成は、ジブリスタッフの並々ならぬ努力と情熱があったからこそ実現できたんですね。

制作期間の長さに関する具体的なエピソード

絵コンテだけで1年半かかった理由

アニメーション制作において、絵コンテは設計図のような役割を果たします。

『かぐや姫の物語』では、この絵コンテの作成だけで1年半もの時間を要しました。

しかも、それは30分分の絵コンテです。

最終的な上映時間は137分(約2時間17分)ですから、30分分の絵コンテに1年半かかったということは、全体を考えるとどれだけ膨大な時間が必要だったかが想像できますね。

高畑監督は、一つ一つのカットの構図や演出、タイミングまで徹底的にこだわり、何度も描き直しを重ねていたのです。

24万枚という膨大な作画枚数

『かぐや姫の物語』の作画枚数は24万枚に達しました。

これは通常の劇場アニメーションと比較しても非常に多い枚数です。

一般的な劇場アニメの作画枚数は5万枚から10万枚程度と言われていますから、その2倍以上の作業量だったことになります。

この膨大な枚数は、独特の作画スタイルによって1カットあたりに必要な絵の枚数が増えたことも一因でした。

動きの滑らかさと、水彩画のような繊細な表現を両立させるためには、通常以上の枚数が必要だったのです。

50億円という製作費の内訳

『かぐや姫の物語』の総製作費は50億円でした。

これはスタジオジブリ作品の中でも最高額の部類に入ります。

なぜこれほどまでに製作費が膨らんだのでしょうか。

主な理由は以下の通りです。

  • 8年という長期間にわたる人件費
  • 新しい作画技術の開発費
  • 膨大な作画枚数にかかる制作費
  • 延期による追加コスト

特に、制作期間の長期化は人件費の増大に直結します。

多くのスタッフを8年間も雇い続けることは、想像を超える費用がかかったことでしょう。

SNSやファンの声「制作期間の長さに驚き」

『かぐや姫の物語』の制作期間の長さについて、SNSではさまざまな意見が見られます。

「8年もかけて作られた作品だと知って、改めて観たら一つ一つの絵の美しさに気づいた」という声や、「制作期間を知ると、あの独特の映像表現の価値がより分かる」といった肯定的な意見が多く見られますね。

一方で、「8年もかかったのに興行的には苦戦したのが残念」という声もあります。

実際、『かぐや姫の物語』は50億円の製作費に対して、興行収入は約24.7億円と、製作費を回収できない結果となってしまいました。

しかし、「商業的な成功だけでは測れない芸術作品」として高く評価する声も多く、時間をかけて丁寧に作られた作品の価値を認める人が増えているようです。

他のジブリ作品との比較

『かぐや姫の物語』の8年という制作期間は、他のジブリ作品と比較してどうなのでしょうか。

例えば、『風立ちぬ』は約5年、『崖の上のポニョ』は約3年の制作期間でした。

『もののけ姫』は約3年、『千と千尋の神隠し』も約3年で完成しています。

このように比較すると、『かぐや姫の物語』の8年という制作期間がいかに異例だったかが分かりますね。

高畑勲監督の前作『平成狸合戦ぽんぽこ』も制作期間が長いことで知られていますが、それでも『かぐや姫の物語』はそれを上回る長期プロジェクトとなったのです。

制作スタッフの証言

制作に関わったスタッフからは、当時の苦労を語る証言が残されています。

「毎日が綱渡りのような状態だった」「完成するまで本当にできるのか不安だった」といった声がある一方で、「高畑監督と一緒に新しい映像表現に挑戦できたことは宝物」という前向きな意見も多く聞かれます。

特に、最後の8ヶ月間の追い込み期間については、「人生で最も濃密な時間だった」と振り返るスタッフもいるそうです。

困難な状況の中でも、素晴らしい作品を作り上げたいという情熱がスタッフを支えていたんですね。

『かぐや姫の物語』制作期間のまとめ

『かぐや姫の物語』の制作期間は8年間で、2005年の企画開始から2013年11月23日の公開まで、長い道のりでした。

この長期化の理由は、高畑勲監督の説得に1年半、脚本作成に1年半、絵コンテ作成に1年半、そして実際の作画に約2年10ヶ月という、各段階での丁寧な作業があったからです。

途中、2012年11月には制作中止の危機に陥り、「完成予想日は2020年」という試算が出るほど深刻な状況でしたが、ジブリのアニメーターがほぼ全員で取り組み、最後の8ヶ月で集中的に仕上げることで、なんとか公開にこぎつけました。

総製作費50億円、作画枚数24万枚という膨大な規模のプロジェクトは、独特の水彩画風の映像表現を実現するために必要不可欠なものでした。

興行的には製作費を回収できなかったものの、芸術作品としての価値は極めて高く、時間をかけて丁寧に作られた作品として多くの人々に愛され続けています。

『かぐや姫の物語』は、まさに高畑勲監督の集大成とも言える作品となったのです。

あなたも改めて『かぐや姫の物語』を観てみませんか

8年という歳月と、50億円という製作費、24万枚もの作画枚数をかけて作られた『かぐや姫の物語』。

その制作の裏側を知った今、もう一度作品を観てみると、きっと新しい発見があるはずです。

一つ一つの絵に込められたスタッフの情熱や、独特の映像表現に込められた高畑監督のこだわりを感じながら観ると、また違った感動が味わえますよ。

まだ観たことがない方も、すでに観たことがある方も、ぜひこの機会に『かぐや姫の物語』の世界に浸ってみてくださいね。

時間をかけて丁寧に作られた作品だからこそ、何度観ても新しい魅力を発見できる、そんな奥深い作品なんです。

キーワード: かぐや姫の物語,制作期間