
『かぐや姫の物語』を観て、かぐや姫の側にいるぽっちゃりした少女が気になった方も多いのではないでしょうか。
短く切り揃えた前髪と糸目が印象的で、かぐや姫に寄り添う彼女の名前は「女童(めのわらわ)」といいます。
実はこのキャラクター、原作の『竹取物語』には登場しない高畑勲監督のオリジナルキャラクターなんですね。
物語の終盤では、彼女の行動がかぐや姫の運命を左右する重要な場面も登場します。
この記事では、女童がどんな存在なのか、物語でどんな役割を果たしたのか、そして視聴者に愛される理由について詳しくご紹介していきますね。
女童はかぐや姫の侍女見習いの少女

女童(めのわらわ)とは、かぐや姫が都に移り住んでからお世話をする侍女見習いの少女です。
短く切り揃えた前髪、ぽっちゃりとしたシルエット、そして糸目が特徴的で、『かぐや姫の物語』のオリジナルキャラクターとして登場します。
かぐや姫の身の回りの世話を担当しながら、年の近い友人のような存在として姫に寄り添っていますね。
原作の『竹取物語』には登場しないキャラクターですが、高畑勲監督が物語に深みを与えるために生み出した重要な人物なんです。
女童の役割と物語での重要性

平安時代の「女童」という存在
まず「女童(めのわらわ)」という言葉の意味から見ていきましょう。
女童とは、平安時代に宮廷で身分の高い女性に仕える少女を指す言葉です。
現代でいえば、見習いのお手伝いさんや若い付き人のような立場ですね。
かぐや姫は翁の財によって貴族の姫として育てられることになったため、その身の回りの世話をする侍女見習いとして女童が付けられたわけです。
かぐや姫との関係性
女童は単なる使用人ではなく、かぐや姫にとって心を許せる数少ない友人のような存在として描かれています。
都での窮屈な生活の中で、一緒に桜の枝を折ったり、羽子板で遊んだりする場面があります。
年齢も近く、かぐや姫のわがままを受け止めながらも寄り添い続ける姿が印象的ですね。
貴族社会の堅苦しい人間関係の中で、女童はかぐや姫が素の自分でいられる貴重な相手だったのです。
物語のクライマックスでの活躍
女童が最も重要な役割を果たすのが、物語の終盤、月からの迎えが来る場面です。
月の使者である天人たちが地上に降り立つと、その不思議な力によって周囲の人々は次々と眠らされていきます。
武装した兵士たちも抵抗できず、かぐや姫を守ろうとしていた者たちは皆、力尽きてしまいました。
ところが、薙刀を構えていた女童は、その場を離れて子供たちを率いて歌を歌い始めるのです。
この歌が、天人の羽衣をかけられて記憶を失いかけていたかぐや姫を正気に戻すきっかけとなりました。
女童自身は歌の力に気づいていたわけではなく、何か行動を起こそうとした結果でしたが、結果的に物語の転換点となる奇跡を生み出したのですね。
高畑勲監督が生み出した意図
原作にない女童というキャラクターを、なぜ高畑監督は生み出したのでしょうか。
それは、かぐや姫の孤独と人間らしさを際立たせるためだと考えられます。
貴族社会では、かぐや姫は理想の姫として扱われ、本当の自分を出すことができません。
そんな中で女童は、かぐや姫が人間としての感情を保てる唯一の存在だったのです。
また、最後の場面で女童が奇跡を起こすことで、「人間の純粋な想いには不思議な力がある」というメッセージも込められているように感じられますね。
視聴者から愛される女童の魅力
ビジュアルの可愛らしさ
女童の外見的な特徴は、多くの視聴者の心を掴んでいます。
短く切り揃えた前髪、ぽっちゃりとした体型、そして糸目という「ひこにゃん」を思わせる愛らしいビジュアルは、SNSでも話題になりました。
高畑監督独特の水彩画のようなタッチで描かれる女童の表情は、どこか現代的でありながら平安時代の雰囲気も感じさせる絶妙なバランスですね。
動く姿もとても愛らしく、かぐや姫の凛とした美しさとは対照的に、親しみやすさを感じさせてくれます。
献身的で健気な性格
女童の魅力は見た目だけではありません。
わがままなかぐや姫に振り回されながらも、常に寄り添い続ける献身的な姿勢が心を打ちます。
かぐや姫が桜の枝を折ろうとすると一緒に手伝い、姫が悲しんでいれば傍にいる、そんな健気な姿が視聴者の共感を呼んでいるのです。
特に、最後の場面で薙刀を手に何かしようとする姿は、小さな身体で大切な人を守ろうとする勇気が表れていますね。
「心癒される重要人物」という評価
視聴者からは「心癒される重要人物」という声が多く寄せられています。
かぐや姫の物語は、美しくも切ない展開が続きますが、女童の存在が物語に温かみを与えているのです。
彼女がいることで、かぐや姫の孤独が少しでも和らいでいると感じられますし、視聴者自身も救われた気持ちになれるんですね。
このように、女童はストーリー上の重要性だけでなく、作品の雰囲気作りにも大きく貢献しているキャラクターなのです。
ファンの間で語られる女童の考察
女童のその後についての考察
かぐや姫が月に帰った後、女童はどうなったのでしょうか。
これについては作中で明確に描かれていませんが、ファンの間では様々な考察がなされています。
ある考察では、女童は結婚して子供を産み、幸せな人生を送ったのではないかという説があります。
かぐや姫との思い出を胸に、地上での人生を全うしたという解釈ですね。
また別の考察では、女童はかぐや姫を失った悲しみの中でも、姫から学んだことを胸に生きていったのではないかとも言われています。
羽衣伝説との繋がり
一部のファンからは、女童の歌とかぐや姫の記憶の関係についての興味深い考察も見られます。
月の羽衣をかけられると地上での記憶を失うはずが、女童の歌がかぐや姫の記憶を一時的に呼び戻しました。
これは、人間の純粋な想いや歌には、月の力にも対抗できる何かがあるという暗示なのかもしれません。
女童自身は意図していなかったものの、かぐや姫への深い想いが奇跡を起こしたと解釈できますね。
高畑勲監督の遺作としての再評価
『かぐや姫の物語』は2013年に公開されたスタジオジブリ作品で、興行収入は約25億円でした。
高畑勲監督の遺作となったこの作品は、公開当時から評価されていましたが、監督の死後さらに再評価が進んでいます。
その中で女童のような細部まで丁寧に作り込まれたキャラクターの重要性が改めて注目されているのです。
単なる脇役ではなく、物語のテーマを体現する存在として、女童の価値が見直されているんですね。
まとめ:女童はかぐや姫の物語に欠かせない存在
女童(めのわらわ)は、かぐや姫の侍女見習いとして都での生活を支える少女です。
短く切り揃えた前髪とぽっちゃりした体型、糸目が特徴的で、高畑勲監督が生み出したオリジナルキャラクターとして登場します。
原作の『竹取物語』にはない存在ですが、かぐや姫の孤独を和らげる友人のような役割を果たしていますね。
特に物語のクライマックスでは、子供たちを率いて歌を歌い、天人の力で記憶を失いかけていたかぐや姫を正気に戻すという重要な役割を担いました。
女童自身は歌の力を意識していませんでしたが、純粋な想いが奇跡を起こしたのです。
視聴者からは「ひこにゃんみたいで可愛い」「心癒される重要人物」と評され、その献身的で健気な性格が多くの人の心を掴んでいます。
ファンの間では、女童のその後や羽衣伝説との繋がりについても様々な考察がなされており、作品の深みを増す存在として愛され続けているんですね。
女童の姿に、あなた自身を重ねてみてください
女童の魅力は、その純粋さと献身性にあります。
大切な人のために何かをしたい、そばにいてあげたいという想いは、私たちにも共通する感情ですよね。
もし『かぐや姫の物語』をまだ観ていない方がいらっしゃったら、ぜひ女童の姿に注目しながら観てみてください。
すでに観た方も、女童の視点から改めて物語を見直してみると、新たな発見があるかもしれません。
小さな存在でも、純粋な想いは大きな奇跡を起こせる。
女童が教えてくれるそのメッセージを、あなたの日常にも活かしてみてはいかがでしょうか。
きっと、誰かのために何かをすることの尊さを、改めて感じられるはずですよ。