「千と千尋の神隠し」の油屋で石炭を運んでいるあの黒い毛玉のようなキャラクターが気になっていませんか？
その正体はススワタリという名前の煤のお化けです。
実は「となりのトトロ」にも登場した同じ存在で、「まっくろくろすけ」という愛称でも親しまれているんですね。
この記事では、ススワタリの正体や特徴、二つの作品での違いについて詳しく解説します。
ススワタリの魅力を知ることで、ジブリ作品をより深く楽しめるようになりますよ。
ススワタリは煤と埃が固まった妖精
ススワタリは煤（すす）や埃が固まってできた付喪神で、正式名称は「煤渡り」と書きます。
宮崎駿監督が創作したオリジナルキャラクターで、現実世界では子どもの目にだけ見えるとされています。
黒い毛玉状の体に目がついた愛らしい姿をしており、「まっくろくろすけ」という愛称で多くのファンに愛されているんですね。
なぜススワタリが生まれるのか？その理由と設定
煤と埃が意識を持つメカニズム
ススワタリは古い建物の暗がりに溜まった煤や埃が意識を持った存在です。
長い間人が住まない家や、掃除が行き届かない場所に自然発生するとされています。
宮崎駿監督の世界観では、物には魂が宿るという日本古来の付喪神の思想が反映されているんですね。
子どもにしか見えない理由
ススワタリが子どもにしか見えないのは、大人が失った純粋な心と関係しているとされています。
子どもは大人よりも想像力が豊かで、目に見えないものを感じ取る力が強いという設定になっています。
これは宮崎駿監督が一貫して描いているテーマの一つでもあるんですね。
名前の由来と呼び方の違い
正式名称の「ススワタリ（煤渡り）」は、煤が風に舞って移動する様子から名付けられました。
一方「まっくろくろすけ」は、「となりのトトロ」でサツキとメイが名付けた愛称です。
この愛称があまりにも親しみやすかったため、現在では両方の名前で呼ばれています。
トトロと千と千尋での違いと共通点
外見と能力の変化
「となりのトトロ」では手足がない毛玉状でしたが、「千と千尋の神隠し」では細い蜘蛛のような手足が生えています。
千と千尋の世界では、石炭を運ぶという重労働をこなす驚異的な力持ちとして描かれているんですね。
千尋が持ち上げるのがやっとの石炭を、小さな体で軽々と運んでいます。
鳴き声と行動パターンの違い
トトロでは「ワキャッ！」という可愛らしい声で鳴いていましたが、千と千尋ではキーキーと甲高く鳴くように変化しています。
トトロでは自由に動き回っていましたが、千と千尋では釜爺の指示に従って規則正しく労働しているのも大きな違いです。
復活能力の設定
千と千尋の神隠しでは、労働をやめるとススに戻ってしまうという新しい設定が加わりました。
しかし千尋が石炭を持ち上げた時のように、適切な刺激があればススから復活できることも描かれています。
これは異世界での魔法の影響と考えられているんですね。
ファンに愛される具体的なエピソード
金平糖を食べるシーンの人気
千と千尋の神隠しで釜爺が金平糖をばらまくとワチャワチャ食べるシーンは、多くのファンの心を掴んでいます。
SNSでは「ススワタリが金平糖を食べる姿が可愛すぎる」という投稿が定期的に話題になっているんですね。
あの小さな体で一生懸命食べる姿は、見ているだけで癒されると評判です。
千尋を助ける優しさ
千尋が石炭を運ぼうとした時に協力的だったススワタリの行動も印象深いエピソードです。
最初は警戒していましたが、千尋の一生懸命な姿を見て受け入れてくれました。
このシーンから、ススワタリの純粋で優しい性格が伝わってきますね。
グッズ化と二次創作での人気
ススワタリは数多くのグッズ化が行われており、ぬいぐるみや雑貨として高い人気を誇っています。
Pixivなどのイラストサイトでも、ススワタリを主人公にした作品が多数投稿されています。
イメージソング「すすわたり」も制作されるなど、その人気の高さがうかがえるんですね。
金曜ロードショーでの反響
金曜ロードショーで「千と千尋の神隠し」が放送される度に、Twitter上でススワタリが話題になります。
「ススワタリが可愛すぎる」「まっくろくろすけに癒される」といったツイートが大量に投稿されています。
特に石炭を運ぶシーンでは、リアルタイムで多くのファンがコメントを寄せているんですね。
ススワタリの魅力と意味のまとめ
ススワタリは煤と埃が固まってできた付喪神で、「となりのトトロ」と「千と千尋の神隠し」に登場する愛らしいキャラクターです。
子どもにしか見えない純粋な存在として、宮崎駿監督の世界観を象徴しています。
作品によって外見や能力に違いはありますが、その優しさと可愛らしさは一貫して描かれているんですね。
金平糖を食べる姿や石炭を運ぶ健気な姿は、多くのファンの心を掴み続けています。
ススワタリは単なる脇役ではなく、ジブリ作品の魅力を支える重要なキャラクターといえるでしょう。
ススワタリの魅力を知ったあなたも、次にジブリ作品を見る時はより深く楽しめるはずです。
特に「千と千尋の神隠し」のボイラー室のシーンでは、ススワタリの細かな動きにも注目してみてくださいね。
きっと新しい発見があって、作品への愛着がさらに深まりますよ。