
『となりのトトロ』に登場するサツキとメイが暮らす古い日本家屋、あの懐かしい雰囲気の家の間取りって気になりますよね。
映画を観るたびに、縁側でお父さんと三人で食事をするシーンや、メイがまっくろくろすけを追いかけて家中を走り回るシーンが印象的で、「実際にはどんな構造になっているんだろう?」と思った方も多いのではないでしょうか。
実はあの家、宮崎駿監督の実体験をもとにした和洋折衷の住宅で、昭和10年頃に建てられた約28.5坪の建物なんです。
この記事では、草壁家の間取りの詳細から各部屋の特徴、そして建築的な工夫まで、徹底的に解説していきますね。
となりのトトロの家の間取り【結論】

草壁家(サツキとメイの家)の間取りは、1階約28.5坪、2階屋根裏約4.3坪の和洋折衷住宅です。
具体的には以下の構成になっています。
- 和室:8畳の和室が2室(ふた続き)
- 洋室:6.2畳の洋室が1室(お父さんの書斎)
- 茶の間:畳敷きの家族団らんスペース
- 台所:北側に配置
- 水回り:お風呂、お手洗い
- 屋根裏部屋:2階に小さな部屋
南向きの縁側付き和室がメインのリビング的スペースとして機能しており、日当たりと風通しを重視した設計になっているんですね。
映画では築約25年の古民家として描かれていますが、昭和初期の典型的な和洋折衷住宅の特徴をしっかりと備えています。
なぜこの間取りなのか?建築的背景を解説
宮崎駿監督の実体験がモデル
この草壁家のモデルとなったのは、宮崎駿監督が戦時中に栃木県鹿沼市へ疎開した際に住んでいた和洋折衷の家とされています。
監督自身の幼少期の記憶が色濃く反映されているため、単なる創作ではなく、実在した住宅の雰囲気をリアルに再現しているんですね。
だからこそ、観る人に懐かしさや温かみを感じさせる説得力のある空間になっているのです。
昭和初期の和洋折衷建築の特徴
昭和10年頃は、日本の住宅建築が伝統的な和風と西洋文化が融合した時期でした。
草壁家も、基本は和室中心の構成でありながら、お父さんの仕事部屋として洋室を設けるという、当時流行していた建築スタイルを採用しています。
これは知識人や文化人の家庭で特に好まれた様式で、お父さんが大学の考古学研究者という設定にもぴったり合っているんですね。
日当たりと風通しを最優先した設計思想
草壁家の間取りで最も注目すべきは、徹底的に日当たりと風通しを考慮した配置です。
メインの居住スペースである8畳の和室2室は南向きに配置され、縁側を通じて十分な自然光を取り入れられるようになっています。
特に東南角の和室は朝日が入りやすく、家族が気持ちよく一日をスタートできる工夫がされているんです。
季節ごとの快適性への配慮
外観の設計にも細かな工夫が施されています。
軒の出が約50cmあり、夏の強い日差しを遮るようになっています。
一方で、冬は太陽の角度が低くなるため、低い角度からの日光が室内に入り込み、暖かさを保てる設計になっているんですね。
さらに木製ルーバー窓は約60度前後の傾斜で設置され、日差しの角度まで計算された本格的な建築です。
風通しの良さを実現する窓配置
草壁家は窓が非常に多いのも特徴です。
和室から茶の間、台所へと一直線に風が抜ける構造になっており、夏場の蒸し暑さを軽減する工夫がされています。
お父さんの洋室は3方向に窓があり、特に風通しとプライバシーの両立が図られた設計になっているんです。
各部屋の詳細な特徴と機能
南側メインスペース:8畳和室×2
草壁家の中心となるのが、南向きに配置された8畳の和室2室です。
この2室はふすまで仕切られており、必要に応じて開け放つことで16畳の広々とした空間としても使えます。
縁側を経由して南向きの採光を確保しており、日中は適度に日陰になり、真冬は低い角度の日光がしっかり入るという理想的な設計になっています。
映画の中でも、この和室で家族三人が食事をしたり、サツキとメイが遊んだりするシーンが多く登場しますよね。
家族のリビング兼ダイニングとして機能する、まさに家の心臓部と言えるでしょう。
お父さんの書斎:6.2畳洋室
考古学研究者であるお父さんのための仕事部屋として、6.2畳の洋室が設けられています。
この部屋の大きな特徴は、3方向に窓があることです。
十分な採光と風通しを確保しながらも、家族の生活空間とは適度に分離されており、集中して仕事や研究に取り組める環境になっているんですね。
また、この洋室から2階の屋根裏部屋へとつながる階段があり、メイがまっくろくろすけを追いかけて駆け上がるシーンでも印象的に使われています。
茶の間:家族団らんの場
北側に配置された茶の間は、畳敷きの家族団らんスペースです。
日当たりはあまり良くありませんが、これは昭和初期の住宅では一般的な配置でした。
茶の間には茶箪笥が置かれ、日常的な食器や生活用品を収納できるようになっています。
風通しは良好で、南側の和室から一直線に風が抜ける構造になっているため、北側でも快適性が保たれているんです。
台所:機能性重視の配置
台所も北側に配置されています。
日当たりや風通しは決して良いとは言えませんが、これは当時の住宅では標準的な設計でした。
食材の保存を考えると、むしろ直射日光が当たらない北側の方が適していたという側面もあります。
ただし、台所から風呂や便所へは茶の間を経由する動線になっており、料理中に少し孤立感を感じる可能性があるという指摘もあります。
また、台所の収納スペースについては映画や設定資料では明確にされていない部分もあるようです。
水回り:風呂と便所
お風呂とお手洗いは、台所近くに配置されています。
映画の中で印象的な五右衛門風呂のシーンを覚えている方も多いでしょう。
あの大きな木製の浴槽は、昭和初期の農村部では一般的なものでした。
水回りをまとめて配置することで、配管工事を効率化し、建築コストを抑える工夫がされていたんですね。
屋根裏部屋:子どもたちの秘密基地
2階には約4.3坪の屋根裏部屋があります。
メイがまっくろくろすけを追いかけて階段を駆け上がり、埃まみれになって降りてくるシーンで登場するのがこの部屋です。
長年使われていなかったため物置状態になっていましたが、子どもたちにとっては冒険心をくすぐる特別な空間になっていますよね。
屋根裏部屋へは1階の洋室からアクセスする構造になっており、限られたスペースを有効活用した設計と言えます。
収納スペースの充実
草壁家には、各部屋に押入れや物置が設けられており、収納スペースが豊富です。
廊下には大型の収納もあり、家族の荷物や季節用品をしっかり片付けられるようになっています。
引っ越してきたばかりのシーンで、たくさんの荷物が運び込まれていましたが、これだけの収納があれば安心ですね。
外観デザインの特徴と工夫
瓦屋根と人工スレート屋根の組み合わせ
草壁家の屋根は、伝統的な瓦屋根と当時普及し始めた人工スレート屋根を組み合わせたデザインになっています。
これも和洋折衷建築の特徴で、古いものと新しいものを上手く融合させた昭和初期ならではの工夫なんです。
漆喰と板張りの外壁
外壁は漆喰と板張りを組み合わせており、日本の伝統的な美しさを保ちながら耐久性も確保しています。
経年劣化で少し汚れている様子も映画では丁寧に描かれており、リアリティを感じさせる演出になっていますね。
木製ルーバー窓の機能美
窓には木製のルーバーが設置されており、約60度前後の傾斜で日差しの角度を計算しています。
これにより、夏の強い日差しを遮りながらも、風は通すという理想的な環境を作り出しているんです。
単なるデザインではなく、機能性を追求した結果の美しさと言えるでしょう。
軒の出と夏の日射対策
約50cmの軒の出は、夏の高い角度からの日射しを効果的に遮ります。
一方で冬は太陽の角度が低いため、日光が室内に入り込み、自然な暖房効果をもたらします。
エアコンのない時代、このような建築的工夫が快適な住環境を実現していたんですね。
パーゴラと開放感
草壁家の外観で印象的なのが、パーゴラ(つる性植物を這わせる木製の格子状構造物)です。
これが建物に柔らかさと開放感を与え、自然と建物が調和した美しい景観を作り出しています。
映画の舞台である田舎の風景にぴったりと溶け込んでいますよね。
具体例とファンの間での評価
具体例1:愛知県の実物再現施設
愛知県には、映画そのままの草壁家を再現した施設が実在します。
「サツキとメイの家」として一般公開されており、映画ファンの聖地となっているんです。
実際に建物の中に入ることができ、間取りや各部屋の配置、細部のディテールまで忠実に再現されています。
映画の世界を実際に体験できる貴重な場所として、多くの人が訪れています。
ここを訪れた人の多くが、「思っていたよりも広い」「風通しが本当に良い」「昭和の暮らしが体感できる」といった感想を持つそうです。
具体例2:3DCG内見動画とPixiv間取り図
インターネット上では、ファンが作成した3DCGによる草壁家の内見動画が公開されています。
また、Pixivには詳細な間取り図も投稿されており、各部屋の広さや配置を視覚的に理解できるようになっているんです。
これらのコンテンツは、映画だけでは分かりにくい空間の立体的な構造を理解する上で非常に役立ちます。
海外のアーティストによる詳細な平面図も存在し、世界中のファンが草壁家の構造に興味を持っていることが分かりますね。
具体例3:耐震補強案のブログと古民家リフォーム参考
建築の専門家やリフォーム業者の中には、草壁家を題材に耐震補強案を考察したブログを書いている人もいます。
「もし実際に住むなら、どこをどう補強すべきか」といった実践的な内容で、古民家のリフォームを検討している人の参考資料としても活用されているんです。
昭和初期の建築は現代の耐震基準を満たしていないことが多いため、こうした考察は非常に現実的で興味深いものです。
SNSでの反応:「テキトーではない」という評価
SNSでは、草壁家の建築について「テキトーではない」「ちゃんと考えられている」という評価が多く見られます。
「宮崎駿監督は細部まで手を抜かない」「日当たりや風通しまで計算されていて驚いた」といった声が上がっているんですね。
アニメ映画でありながら、建築的にもリアリティがあるという点が高く評価されています。
ファンの間での分析継続
2026年現在でも、設定資料と映画の微妙な差異について、ファンの間で分析が続けられています。
「この窓の位置が設定資料と違う」「方角はどちらが正しいのか」といった細かな議論が、今でもインターネット上で活発に行われているんです。
それだけ多くの人が、この家に魅力を感じ、深く知りたいと思っているということですね。
方位についての推測
草壁家の正確な方位は公式には明らかにされていません。
多くの分析では、図面上の赤い方向を北と仮定して考察されていますが、これはあくまで推定です。
実際の快適性は敷地の配置や周辺環境によっても変わってくるため、方位の特定は難しいとされています。
草壁家の間取りから学べること
自然との共生を考えた住まい
草壁家の最大の魅力は、自然との共生を考えた設計にあります。
機械に頼らず、太陽の角度や風の流れを利用して快適な住環境を作り出す知恵は、現代の住宅にも応用できる部分が多くあります。
エアコンや暖房に頼りきりの現代だからこそ、こうした伝統的な建築の知恵を見直す価値があるのではないでしょうか。
家族のつながりを育む間取り
草壁家の間取りは、家族が自然と顔を合わせる動線になっています。
各部屋が完全に独立しているのではなく、適度につながっているため、家族の気配を感じながら生活できるんですね。
サツキがメイの面倒を見ながらも、お父さんは仕事に集中できるという絶妙なバランスが取れています。
収納の重要性
各部屋に押入れや物置が充実している点も、長く快適に暮らすための重要なポイントです。
物が溢れると生活空間が狭くなり、ストレスの原因にもなります。
草壁家のように、計画的に収納スペースを確保することの大切さが分かりますね。
和洋折衷の柔軟性
和室中心でありながら洋室も取り入れた和洋折衷のスタイルは、ライフスタイルの多様性に対応できます。
畳でくつろぎながらも、椅子とデスクで作業できる空間があるというのは、現代でも理想的な住まいの形と言えるでしょう。
まとめ
『となりのトトロ』のサツキとメイが暮らす草壁家は、1階約28.5坪、2階屋根裏約4.3坪の昭和10年頃築の和洋折衷住宅です。
主な間取りは、南向きの8畳和室2室、6.2畳の洋室、茶の間、台所、風呂、便所、そして屋根裏部屋で構成されています。
日当たりと風通しを徹底的に考慮した設計が最大の特徴で、軒の出や木製ルーバー窓など、細部にまで機能的な工夫が凝らされているんですね。
宮崎駿監督の実体験がモデルとなっているため、リアリティと温かみがあり、多くの人に懐かしさを感じさせる魅力的な住宅です。
愛知県には実物再現施設もあり、3DCG動画や詳細な間取り図もインターネット上で公開されています。
ファンの間では今でも分析や考察が続けられており、「テキトーではない」と高く評価されている建築なんです。
自然との共生、家族のつながり、収納の充実、和洋折衷の柔軟性など、現代の住まいづくりにも参考になるポイントがたくさん詰まっています。
あなたも理想の住まいを考えてみませんか?
草壁家の間取りを知ることで、「どんな家に住みたいか」「どんな暮らしをしたいか」を考えるきっかけになったのではないでしょうか。
機械に頼りすぎず、自然の力を活かした快適な住まい。
家族が自然とつながれる動線。
必要十分な収納と、ライフスタイルに合わせた空間の使い分け。
こうした要素は、新築でもリフォームでも、賃貸選びでも、意識してみる価値があります。
あなたなりの理想の住まいを考えて、より豊かな暮らしを実現してみてくださいね。
そして機会があれば、愛知県の「サツキとメイの家」を訪れて、実際にあの空間を体験してみることをおすすめします。
映画で観た世界が、きっとあなたの心にもっと深く刻まれるはずですよ。