
「あるこう あるこう わたしはげんき」というフレーズを耳にして、懐かしさを感じる方も多いのではないでしょうか。
スタジオジブリの名作『となりのトトロ』の主題歌として知られる「さんぽ」は、子どもから大人まで幅広く愛され続けている楽曲です。
映画のエンディングで流れるこの曲は、自然の中を歩く楽しさや冒険心を描いており、小学校の音楽教科書にも掲載されるほど教育現場でも親しまれています。
この記事では、「さんぽ」の歌詞の全文や制作の背景、そして現在も続く人気の理由について詳しくご紹介します。
トトロの歌「さんぽ」とは、映画のエンディングソング

「さんぽ」は、1988年公開のスタジオジブリ映画『となりのトトロ』のエンディングテーマとして使用された主題歌です。
作詞は児童文学作家の中川李枝子さん、作曲は久石譲さんが手がけ、井上あずみさんが歌唱しました。
「あるこう あるこう わたしはげんき」という印象的なフレーズで始まるこの曲は、子どもたちが自然の中を歩きながら冒険する様子を明るく描いています。
映画の世界観とぴったりマッチしたこの楽曲は、公開から30年以上経った現在も多くの人々に愛され続けているのです。
「さんぽ」が長く愛される理由
中川李枝子さんによる子ども目線の歌詞
「さんぽ」の歌詞を手がけたのは、絵本『ぐりとぐら』の作者としても知られる児童文学作家の中川李枝子さんです。
保育士としての経験を持つ中川さんならではの、子どもの純粋な視点が歌詞に反映されています。
「さかみち トンネル くさっぱら」「いっぽんばしに でこぼこじゃりみち」といった歌詞は、子どもたちが散歩中に出会う風景をそのまま言葉にしたような親しみやすさがあります。
難しい言葉を使わず、子どもが実際に口にするような表現で書かれているため、幼い子どもでも自然に歌えるのが特徴ですね。
久石譲さんの心躍るメロディー
作曲を担当した久石譲さんは、スタジオジブリ作品の音楽を数多く手がける日本を代表する作曲家です。
「さんぽ」のメロディーは、シンプルでありながら心が弾むような軽快さを持っています。
歩く動作を思わせるリズムと、明るく前向きなメロディーラインが組み合わさることで、聴くだけで自然と体が動き出すような楽曲になっています。
子どもでも覚えやすい音域とメロディーの繰り返しがあり、一度聴いたら忘れられない印象的な曲に仕上がっているのです。
教育現場での広がり
「さんぽ」は小学校1年生の音楽教科書に掲載されており、多くの子どもたちが学校で歌う機会があります。
教育現場で長年使われ続けていることが、この曲が世代を超えて親しまれる理由の一つです。
保育園や幼稚園でも遠足や散歩の際のテーマソングとして使われることが多く、子どもたちの生活に自然に溶け込んでいます。
親世代が子どもの頃に歌った曲を、今度は自分の子どもが歌う――そんな世代を超えた共通体験ができる曲なのですね。
自然への興味を育む歌詞の魅力
「さんぽ」の歌詞には、自然の中で出会う様々な生き物や風景が登場します。
「みつばち ぶんぶん はなばたけ」「ひなたにとかげ へびはひるね」「ばったがとんで まがりみち」といった歌詞は、子どもたちの観察眼を育てます。
「きつねも たぬきも でておいで たんけんしよう はやしのおくまで」というフレーズは、子どもたちの冒険心や探究心を刺激するでしょう。
この曲を歌うことで、自然の中で遊ぶ楽しさや、身の回りの小さな発見への興味が育まれるのです。
「さんぽ」の歌詞全文を紹介
完全版の歌詞
「さんぽ」の歌詞は、3番まで構成されています。
全体を通して「あるこう あるこう わたしはげんき あるくのだいすき どんどんいこう」というサビが繰り返され、その間に散歩の風景が描かれています。
1番
あるこう あるこう わたしはげんき
あるくのだいすき どんどんいこう
さかみち トンネル くさっぱら
いっぽんばしに でこぼこじゃりみち
くものすくぐって くだりみち
2番
あるこう あるこう わたしはげんき
あるくのだいすき どんどんいこう
みつばち ぶんぶん はなばたけ
ひなたにとかげ へびはひるね
ばったがとんで まがりみち
3番
あるこう あるこう わたしはげんき
あるくのだいすき どんどんいこう
きつねも たぬきも でておいで
たんけんしよう はやしのおくまで
ともだちたくさん うれしいな
ともだちたくさん うれしいな
歌詞の表記について
「さんぽ」の歌詞は、基本的にはひらがな表記で書かれています。
ただし、場合によっては「歩こう歩こう」と漢字で表記されることもあります。
ひらがなでも漢字でも、歌詞の内容自体は同じです。
小学校の教科書や幼児向けの楽譜ではひらがな表記が主流ですが、一般向けの歌詞サイトなどでは漢字表記が使われることもあるのです。
SNSやYouTubeでの「さんぽ」の人気
YouTubeでのカバー動画の広がり
「さんぽ」は、YouTubeで数多くのカバー動画が投稿されています。
子ども向けのアニメーション付き動画や、歌詞付きで一緒に歌える動画など、様々な形で楽しまれています。
例えば、ひまわりというチャンネルでは、歌詞付きの動画に「トトロ15匹を探す」という遊び要素を加えたバージョンが公開されています。
もつぞうチャンネルでは2023年12月1日に新しいバージョンが公開されるなど、2020年代に入っても新しい動画が作られ続けているのです。
AI歌唱によるカバー
最近では、NEUTRINOなどのAI歌唱技術を使った「さんぽ」のカバーも登場しています。
技術の進歩により、様々な声質やアレンジで楽しめるようになってきました。
クラシックな井上あずみさんのバージョンはもちろん、新しい技術による表現も加わることで、「さんぽ」はさらに多様な形で聴かれるようになっています。
こうした技術的な発展も、この曲が色あせない理由の一つと言えるでしょう。
SNSでの言及と思い出
SNSでは、「さんぽ」について懐かしむ声や、子どもと一緒に歌っているという報告が多く見られます。
「子どもの頃に学校で歌った曲を、今度は自分の子どもが歌っていて感動した」という親世代の声や、「遠足の時にみんなで歌った思い出」といった投稿が目立ちます。
また、「散歩中につい口ずさんでしまう」「この曲を聴くと元気が出る」といったポジティブな感想も多いですね。
世代を超えて共有される思い出の曲として、SNS上でも度々話題になっているのです。
映画『となりのトトロ』と「さんぽ」の関係
エンディングテーマとしての役割
「さんぽ」は、映画『となりのトトロ』のエンディングテーマとして使用されています。
映画本編では、主題歌「となりのトトロ」の方がより印象的に使われていますが、エンディングで流れる「さんぽ」は、映画の余韻を明るく締めくくる役割を果たしています。
映画のテーマである「自然との触れ合い」や「子どもの冒険」を、そのまま歌詞にしたような内容になっています。
サツキとメイが田舎で過ごす日々の楽しさが、この曲に凝縮されているのです。
もう一つの主題歌との違い
『となりのトトロ』には、「さんぽ」の他に「となりのトトロ」という主題歌もあります。
「となりのトトロ」は、トトロという存在そのものをテーマにした曲ですが、「さんぽ」は子どもたちの日常の冒険を描いています。
「となりのトトロ」が映画の象徴的なテーマソングだとすれば、「さんぽ」は日常の中の小さな喜びを歌った曲と言えるでしょう。
どちらもジブリを代表する名曲として、それぞれの魅力で愛され続けているのですね。
1988年公開から続く人気
『となりのトトロ』が公開されたのは1988年のことです。
公開から30年以上が経過しても、「さんぽ」の人気は衰えることを知りません。
世代を超えて受け継がれる理由は、普遍的なテーマである「自然の中を歩く楽しさ」を歌っているからです。
時代が変わっても、子どもたちが散歩や遠足で感じるワクワク感は変わりませんからね。
「さんぽ」を活用する様々なシーン
幼稚園・保育園での活用
幼稚園や保育園では、「さんぽ」は散歩の時間や遠足の際によく歌われます。
実際に歩きながら歌うことで、歌詞に出てくる「さかみち」や「くさっぱら」などを実体験として感じることができます。
また、音楽の時間やお遊戯会でも人気の曲として選ばれることが多いです。
振り付けをつけて踊りながら歌うことで、子どもたちの身体表現力も育まれるのです。
小学校の音楽教育
小学校1年生の音楽教科書に掲載されている「さんぽ」は、音楽の授業で必ずと言っていいほど取り上げられます。
歌いやすいメロディーと親しみやすい歌詞で、音楽を学び始めたばかりの子どもたちにぴったりの教材です。
リズム遊びや音楽に合わせた身体表現など、様々な活動に展開できるのも教育現場で重宝される理由でしょう。
授業で習うことで、家でも自然と口ずさむようになり、家族みんなで楽しめる曲になるのです。
家庭での親子のコミュニケーション
親世代も子どもの頃に歌った「さんぽ」は、親子の共通言語として機能します。
一緒に散歩する時に歌ったり、車での移動中に口ずさんだりすることで、親子のコミュニケーションツールになります。
「お母さんも小さい頃歌ったんだよ」という会話から、世代を超えた思い出の共有ができるのも素敵ですね。
歌を通じて、子どもに自然への興味や外遊びの楽しさを伝えることもできるでしょう。
イベントやコンサート
ジブリ関連のコンサートや、子ども向けの音楽イベントでも「さんぽ」は定番曲として演奏されます。
誰もが知っている曲なので、観客全員で合唱する場面なども見られます。
オーケストラバージョンからピアノソロまで、様々なアレンジで演奏され、幅広い音楽的な楽しみ方ができるのも魅力です。
まとめ:世代を超えて愛される「さんぽ」の魅力
トトロの歌「さんぽ」は、1988年公開の映画『となりのトトロ』のエンディングテーマとして誕生した楽曲です。
中川李枝子さんの子ども目線の歌詞と、久石譲さんの心躍るメロディーが組み合わさり、30年以上経った今でも多くの人々に愛されています。
小学校の音楽教科書に掲載され、教育現場で広く使われていることも、この曲が世代を超えて親しまれる大きな理由です。
「あるこう あるこう わたしはげんき」というフレーズに込められた、自然の中を歩く楽しさや冒険心は、時代が変わっても色あせることがありません。
YouTubeでのカバー動画やSNSでの言及も多く、2020年代の今も新しい形で楽しまれ続けています。
散歩や遠足、日常の中のちょっとした冒険を、この曲と共に楽しむ子どもたちの姿は、これからも続いていくことでしょう。
「さんぽ」と一緒に、新しい発見の旅へ
「さんぽ」の歌詞を思い出しながら、久しぶりに散歩に出かけてみませんか?
いつもの道でも、この曲を口ずさみながら歩けば、新しい発見があるかもしれません。
「さかみち」「くさっぱら」「はなばたけ」――歌詞に出てくる風景を探してみるのも楽しいですよ。
お子さんがいる方は、一緒に歌いながら散歩することで、自然への興味を育むきっかけになるでしょう。
親世代の方なら、子どもの頃に感じたワクワク感を思い出しながら、改めてこの曲の魅力を感じられるはずです。
「さんぽ」は、ただの童謡ではなく、私たちに外に出る楽しさ、歩く喜びを教えてくれる特別な曲なのです。
今日は天気もいいですし、「あるこう あるこう」と口ずさみながら、新しい冒険に出かけてみてはいかがでしょうか?