
スタジオジブリの代表作の一つ『かぐや姫の物語』について、作者は誰なのか気になっている方は多いのではないでしょうか。
この映画は日本最古の物語『竹取物語』を原作としていますが、アニメーション映画としての『かぐや姫の物語』を創り上げた人物がいます。
本記事では、『かぐや姫の物語』の作者である監督や脚本家について、制作背景やエピソード、作品に込められた想いまで詳しくお伝えします。
高畑勲監督の遺作となったこの作品がどのように生まれたのか、その全貌が分かりますよ。
『かぐや姫の物語』の作者は高畑勲監督

『かぐや姫の物語』の作者は、原案・脚本・監督を務めた高畑勲です。
2013年11月23日に公開されたスタジオジブリ制作のアニメーション映画で、高畑勲が総合的なクリエイターとして作品を創り上げました。
脚本には坂口理子も参加しており、高畑監督の脚本を補完する形で制作に関わっています。
本作は高畑勲監督にとって最後の長編アニメーション作品となり、2018年に彼が亡くなった後は遺作として高く評価され続けています。
高畑勲監督が作者である理由

高畑勲とはどんな人物か
高畑勲は1935年生まれのアニメーション監督で、日本のアニメーション界を代表する巨匠の一人です。
スタジオジブリの設立メンバーであり、宮崎駿監督とともに日本アニメーションの黄金期を築き上げた人物として知られていますね。
代表作には以下のような作品があります。
- 『火垂るの墓』(1988年)
- 『おもひでぽろぽろ』(1991年)
- 『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年)
- 『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999年)
- 『かぐや姫の物語』(2013年)
これらの作品は、リアリズムと詩情を兼ね備えた独特の世界観で多くのファンを魅了してきました。
原案・脚本・監督の三役を担当
『かぐや姫の物語』において、高畑勲は原案・脚本・監督という三つの重要な役割をすべて担当しています。
原案とは作品の基本的なアイデアやコンセプトを考える役割で、どのように『竹取物語』をアニメーション化するかという根本的な構想を練りました。
脚本では、物語の具体的なストーリー展開やセリフを執筆し、監督としては映像表現や演出、声優の演技指導まで行っています。
つまり、作品の核となる部分すべてを高畑勲が創り上げたため、彼が作者であると言えるのです。
『竹取物語』への新しい解釈
原作の『竹取物語』は平安時代に成立した日本最古の物語で、作者は不明とされています。
高畑勲監督は、この古典作品に対して独自の解釈を加えました。
従来の『竹取物語』は、かぐや姫が月に帰る理由や地球での生活の意味があまり深く描かれていませんでした。
しかし高畑監督は、かぐや姫の地球での人生そのものに焦点を当て、生きることの喜びや悲しみ、人間らしさを丁寧に描き出しています。
この新しい視点こそが、高畑勲が単なる原作の映像化ではなく、新たな作品の作者として評価される理由なんですね。
脚本家・坂口理子の役割
『かぐや姫の物語』の脚本には、坂口理子も重要な役割を果たしています。
高畑監督自身が脚本執筆を開始したものの、制作が遅延する中で坂口理子を脚本に加え、2009年10月に準備稿が完成しました。
坂口理子は2009年の初稿から完成まで関与し、高畑監督の脚本を補完する形で貢献しています。
また、映画公開に合わせて2013年10月に角川文庫から刊行されたノベライズ版も坂口理子が執筆しており、作品世界を文章で表現する役割も担っています。
ただし、原案や監督は高畑勲が務めているため、作品全体の作者としては高畑勲が中心であると言えますね。
制作背景とスタッフの具体例
主要スタッフ一覧
『かぐや姫の物語』は、高畑勲監督を中心に、多くの優秀なスタッフが参加して制作されました。
主要なスタッフは以下の通りです。
- 原案・脚本・監督:高畑勲
- 脚本:坂口理子
- 製作:氏家齊一郎
- 企画:鈴木敏夫
- プロデューサー:西村義明
- 音楽:久石譲
- 主題歌:二階堂和美
特筆すべきは、スタジオジブリ初の鈴木敏夫以外のプロデューサーとして西村義明が参加したことです。
これは制作体制の新しい試みであり、高畑監督の挑戦的な姿勢を示していますね。
制作期間と制作手法のこだわり
『かぐや姫の物語』の制作は長期間にわたり、高畑監督のこだわりが随所に見られます。
本作ではプレスコ形式という手法が採用されました。
プレスコとは、作画前に声優が先に声を録音し、その演技に合わせてアニメーションを描く手法です。
通常のアニメーションでは先に絵を描いてから声を当てますが、プレスコでは声優の演技の微妙なニュアンスまで映像に反映できるんですね。
また、かぐや姫役は約300人の中からオーディションで朝倉あきが選ばれ、彼女の自然な演技が作品の魅力を高めています。
水彩画のような独特の映像表現
『かぐや姫の物語』の最大の特徴の一つが、水彩画のような独特の映像表現です。
従来のジブリ作品のような明瞭な線画ではなく、筆のタッチが残る柔らかな線で描かれています。
これは日本の絵巻物や水墨画を思わせる表現で、高畑監督が日本の伝統的な美術表現をアニメーションに取り入れた結果です。
この映像表現によって、かぐや姫の繊細な感情や日本の四季の美しさが詩的に描かれており、観る者に深い印象を与えますね。
SNSや評論での言及
高畑勲監督の遺作としての評価
2018年に高畑勲監督が亡くなった後、『かぐや姫の物語』は彼の集大成として再評価されています。
SNSでは「高畑勲監督の最後のメッセージが込められた作品」「何度観ても新しい発見がある」という声が多く見られます。
映画評論家からも「高畑監督の生と死への深い洞察が表現されている」と高く評価されており、作者である高畑勲の人生観そのものが作品に反映されているとされていますね。
ファンの間では「高畑監督だからこそ描けた物語」として、作者性の強い作品として認識されています。
坂口理子のノベライズ版への反応
坂口理子が執筆したノベライズ版(角川文庫、2013年10月刊行)も注目を集めています。
「映画では描かれなかったかぐや姫の心情がより詳しく分かる」「脚本を補完した坂口さんだからこその表現がある」という意見がSNSで見られます。
映画を観た後にノベライズ版を読むことで、高畑監督と坂口理子が共に創り上げた世界観をより深く理解できるという評価もありますね。
また、徳間アニメ絵本(2014年1月、徳間書店)や解説本『ジブリの教科書19』なども刊行されており、作品の理解を深める資料として活用されています。
久石譲の音楽への称賛
『かぐや姫の物語』の音楽を担当した久石譲への称賛も多く聞かれます。
久石譲はスタジオジブリ作品の多くで音楽を手掛けており、高畑監督とも長年のパートナーシップを築いてきました。
本作では、日本の伝統楽器を用いた繊細な音楽が映像と見事に調和しています。
主題歌を歌った二階堂和美の「いのちの記憶」も、かぐや姫の心情を歌った名曲として評価が高いですね。
SNSでは「音楽だけで泣ける」「久石譲の音楽が高畑監督の世界観を完璧に表現している」という声が多数見られます。
まとめ
『かぐや姫の物語』の作者は、原案・脚本・監督を務めた高畑勲です。
脚本には坂口理子も参加し、高畑監督の脚本を補完する形で制作に貢献しています。
本作は2013年11月23日に公開され、高畑勲監督の遺作として高く評価されている作品です。
日本最古の物語『竹取物語』に新しい解釈を加え、かぐや姫の地球での人生と心情を丁寧に描き出しました。
プレスコ形式の採用や水彩画のような独特の映像表現など、高畑監督のこだわりが随所に見られる作品となっています。
音楽は久石譲が担当し、主題歌は二階堂和美が歌い、多くのスタッフの協力によって完成した名作です。
高畑勲監督の生と死への深い洞察が込められた本作は、観る者に生きることの意味を問いかける普遍的なメッセージを持っています。
『かぐや姫の物語』を観てみませんか
もしまだ『かぐや姫の物語』を観たことがない方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。
高畑勲監督が人生をかけて創り上げた最後の作品には、きっとあなたの心に響くメッセージがあるはずです。
すでに観たことがある方も、作者である高畑監督や坂口理子の想いを知った上で再び観ると、新たな発見があるかもしれませんね。
美しい映像と音楽、そして深いテーマに触れることで、日々の生活の中で忘れがちな大切なことを思い出せるのではないでしょうか。
ぜひこの機会に、『かぐや姫の物語』の世界に触れてみてくださいね。