葬儀も終わって一段落。しばらく法要がないやと思ったらそうでもありません。葬儀が終わると、第一の盛大な儀式とも言える49日法要・50日祭が待っています。亡くなった年は、最低でも2度法要があると思っておいたほうがいいでしょう。
法要と聞いて勘が鋭い方はご存知かもしれませんが、喪主の挨拶があります。特に49日法要ははじまり、終わり(会食案内)、献杯の挨拶、締めの挨拶があります。50日祭の場合は、会食の挨拶だけです。
葬儀でも挨拶三昧でしたが、49日法要も挨拶が中心となるのでマナー違反がないようにしましょう。今回は、49日法要や50日祭の挨拶の文例を紹介していきます。合わせて49日法要と50日祭の違いについても解説します。
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喪主の挨拶例文集49日法要
まずは、49日法要の喪主の挨拶文例です。49日法要も喪主がメインとなって動く場合がほとんどなので、挨拶も喪主が行います。挨拶は、法要開始の挨拶、終わりの挨拶、快食案内の挨拶(あれば)、献杯の挨拶、締めの挨拶です。
はじめの挨拶
本日はご多忙の中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
これより○(故人との続柄)、□□(故人の名前)の四十九日法要を執り行いたく存じます。
ご住職、よろしくお願いいたします。
引用先:株式会社鎌倉新書いい葬儀
49日法要は、流れで後ほど説明いたしますが、読経から始まります。始まる前に住職に来ていただくので、最後に住職にお願いしますと一言添えましょう。挨拶は比較的きっちりしなくても上記の短めの文章で大丈夫です。
終わりの挨拶
本日はご多忙の中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。
おかげさまで、○(故人との続柄)、□□(故人の名前)の四十九日法要も無事、終えることができました。
親しくしていた皆様にお集まりいただき、さぞかし喜んでいることと存じます。
○(故人との続柄)亡き後、多大なご厚情を賜りながら、ゆっくりとお礼を申し上げることができず、誠に申し訳ございませんでした。
この場をお借りして、改めてお礼を申し上げます。
引用先:株式会社鎌倉新書いい葬儀
49日法要の場合は、会食がない場合は上記の挨拶で終わりとなります。この際に、参列してくださった方にお礼の品を渡します。祖父の49日法要をやったときには、あらかじめお礼に渡す品を用意しておき、49日法要に合わせて届けてもらいました。さすがに何もないのは失礼にあたりますので、お礼の品は必ず用意しておきましょう。
また、会食がある場合は、上記の挨拶に加えて、会食の案内をします。会食の案内は通夜振る舞いや精進落しと同じ挨拶でも問題ありません。
会食案内の挨拶
つきましてはささやかではございますが、別室にて心ばかりの席をご用意いたしました。お時間の許す限り、故人を偲びながら、ゆっくりとお過ごしいただければと存じます。
本日は、誠にありがとうございます。
引用先:株式会社鎌倉新書いい葬儀
会食がある場合には、会食の場所をきっちりと説明しましょう。会館でやる場合には別室でも構いませんが、事前にお店で予約をしている場合は、お店の名前をいい、移動手段を用意しておきましょう。
祖父の49日法要は、お店で予約していたので予約するときに移動手段でもあるタクシーを何台か配車しました。移動するときには、家の目の前にタクシーがいる状態だったので移動もスムーズ。後ほど親戚の方からあのときは助かったと言っていただきました。親戚の方への移動の負担も事前に考えておくことも大切です。
献杯の挨拶
本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございました。
故人も安心してくれていることかと思います。
この席では、父が好きだった酒を味わいながら、思い出話を伺えればと思っております。
それでは、まずは献杯させていただきます。献杯。
引用先:小さなお葬式
会食の挨拶は、献杯からはじまります。献杯の挨拶も手短で問題ありません。逆に長過ぎると徐々に参列してくださった皆さんの顔に出ますので、簡単な挨拶にとどめておきましょう。
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詳しいお話は、献杯が始まってからにしたほうが参列してくださったみなさんも大いに喜ばれます。
献杯締めの挨拶
本日はお忙しい中を最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。名残は尽きませんが、これにてお開きとさせていただきたく存じます
引用先:株式会社鎌倉新書いい葬儀
献杯の締めの挨拶も2~3行程度で問題ありません。献杯のはじめの挨拶と締めの挨拶が非常にあっけないと感じられている方多いんです。祖父の葬儀をあげたときも喪主にあっけなかったけどよかったのかな?と言われました。
しかし、あっけなくくらいがちょうどいいです。というのも挨拶に時間を費やすとあまりよろしくありません。短すぎるのかなというのがちょうどいいので、法要の挨拶でも短めを心がけてください。多くても3分以内に留めておきましょう。
喪主の挨拶文例集50日祭
続いては50日祭の例文です。49日法要との違いは、後ほど説明します。49日法要と50日祭は同じ日に行われますが、行事としてはいずれか1つです。49日法要の後に50日祭とは続きません。
50日祭で行う場合、喪主の挨拶は会食のときのみとなります。会食のときに葬儀のお礼もこめて感謝をすることがポイントです。
会食の挨拶
本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
葬儀の際には、皆様に大変お世話になり改めてお礼申し上げます。○(故人との関係)が亡くなり寂しい日々を過ごしておりますが、今後とも遺された家族で協力しあっていきたいと思います。
どうか、これからも変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
ささやかではございますがお食事をご用意しました。
時間が許す限りゆっくりとお過ごしください。
本日はありがとうございました。
50日祭の挨拶は、お礼→葬儀のお礼→故人が亡くなりどうしていくかの決意→会食に参加してくれたお礼の順です。お礼のサンドイッチとおぼえておくと文章も考えやすくなります。
会食締めの挨拶
本日はお忙しい中、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
そろそろお時間となりましたので、これにてお開きとさせていただきたいと存じます。本日は誠にありがとうございました。
締めの挨拶は、49日法要とさほど変わりはありません。お礼をしっかり述べて来てくださった方全員に感謝する気持ちで望めば十分伝わります。
49日法要と50日祭の違い
先程、ちらっと申し上げましたが、49日法要と50日祭は同じ日に行われます。しかし、同じ日なのに呼び方が違う点が非常に気になりませんか?一体どういう違いがあるのか解説していきます。
仏式か神道かの違い
49日法要と50日祭は、仏式か神道かの違いです。つまり宗教の違いとも言えます。日本では、多くの方が仏教を信仰しているので葬儀をあげる際の法要は初七日、49日法要として行われることが多いです。
一方神道は、日本古来の民族宗教で多神教となっています。割合は1割程度なのでそれほど多いものではありません。ほとんど仏教の形式で葬儀をあげるので、葬儀=法要として捉えられています。
まとめ
- 49日法要の挨拶は読経前の挨拶から会食が終わる挨拶まである
- 50日祭の挨拶は会食だけとなっている
- 49日法要と50日祭は、仏式か神道かの違いだけで同じ日に行われる
49日法要と50日祭は宗教の違いで、挨拶も50日祭のほうがすっきり短めにまとめられています。ほとんどが仏式で葬儀をあげられるので、法要という言葉を耳にする機会が多いですが、50日祭という言葉も聞くときがあります。
法要となると喪主は、49日だろうが初七日だろうが挨拶が絶えない印象ですね。挨拶するときは手短にマナー違反がないようにしましょう。
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