
スタジオジブリの名作「かぐや姫の物語」をご覧になったことはありますか?
この映画には、俳優の地井武男さんが関わっていることをご存じでしょうか。
実は地井さんは、主要キャラクターである翁の声を担当する予定だったのですが、映画公開前に他界されており、そこには複雑な事情があるのです。
プレスコ方式での収録や代役の起用など、制作の舞台裏には多くのドラマがありました。
この記事では、地井武男さんと「かぐや姫の物語」の関係について、収録の経緯や作品への貢献、そして最終的にどうなったのかを詳しく解説していきますね。
地井武男は翁役の声を収録したが、本編では代役が使用された

地井武男さんは「かぐや姫の物語」で翁役の声をプレスコ方式で収録しましたが、最終的に本編では三宅裕司さんの声が使われています。
地井さんは2012年6月に亡くなられましたが、その前に翁の声の収録を完了していました。
しかし映画完成直前の2013年夏、一部修正が必要になったため、三宅裕司さんが代役として声を当て直すことになったのです。
それでもジブリ公式サイトのキャスト欄には、地井武男さんの名前がしっかりと記載されており、彼の貢献が認められていますね。
なぜ地井武男の声が代役に変わったのか

プレスコ方式での収録と制作の長期化
「かぐや姫の物語」は製作期間8年、製作費50億円という大作でした。
高畑勲監督はプレスコ方式を採用しており、これは作画前に声優が先に演技を収録する手法です。
この方式では、声優の演技に合わせてキャラクターの動きを描いていくため、より自然で感情豊かなアニメーションが実現できるのですね。
地井武男さんは生前、翁役の声をこの方式で収録していました。
翁は竹の中から小さなかぐや姫を見つけ、娘として育てる重要なキャラクターであり、作品全体を通して登場する主要人物です。
地井武男の逝去と製作スケジュール
地井武男さんは2012年6月29日に心不全で亡くなられました。
享年70歳でした。
このとき「かぐや姫の物語」はまだ製作途中であり、公開は2013年11月23日の予定でした。
地井さんの逝去から映画公開までには約1年半の時間がありましたが、その間も制作は続いていたのです。
長期間にわたる製作プロセスの中で、様々な調整や修正が行われるのはアニメーション制作では珍しいことではありません。
2013年夏の一部修正と代役の起用
映画完成直前の2013年夏、一部のシーンで声の修正が必要になりました。
この時点で地井さんはすでに他界されていたため、新たに録音することは不可能でした。
そこで制作陣は三宅裕司さんに代役を依頼し、声を当て直すことになったのです。
三宅裕司さんは俳優・タレントとして幅広く活躍されており、温かみのある声質で翁のキャラクターを見事に演じられました。
結果として本編では三宅さんの声が使用されることになりましたが、地井さんの収録した演技が作品作りの基礎になったことは間違いありませんね。
地井武男と「かぐや姫の物語」についての声
ジブリファンの反応
映画公開後、多くのファンが地井武男さんの名前がクレジットに残っていることに気づきました。
SNSでは「地井武男さんの声で聞きたかった」「代役になったのは残念だけど、名前が残っているのは嬉しい」という声が見られます。
また「三宅裕司さんの翁も素晴らしかった」という評価も多く、代役としての演技が高く評価されていますね。
ファンの間では、地井さんの収録した音源が残されているのではないかという期待の声もありますが、公式には公開されていません。
制作陣の想い
高畑勲監督をはじめとする制作陣は、地井武男さんへの敬意を込めて、クレジットに名前を残す選択をしました。
これは地井さんの貢献を認め、作品に関わった一人として記録に残すという強い意志の表れですね。
プレスコ方式で収録された地井さんの演技は、キャラクターの動きや表情を作る上で重要な役割を果たしました。
つまり映画に登場する翁のしぐさや表情の多くは、地井さんの声の演技から生まれたものなのです。
「かぐや姫の物語」の評価
「かぐや姫の物語」は高畑勲監督の遺作として高い評価を受けています。
水彩画のような独特の作画スタイルは、日本のアニメーション史に新たな表現を加えたと称賛されました。
2026年1月9日には日本テレビ「金曜ロードシネマクラブ」での放送も予定されており、世代を超えて愛される作品となっていますね。
翁役の声については、三宅裕司さんの温かく素朴な演技が作品の世界観にぴったりと合っていると多くの観客が感じています。
キャスト全体の豪華さ
「かぐや姫の物語」のキャストは非常に豪華です。
主な出演者は以下の通りです。
- かぐや姫役:朝倉あき
- 翁役:地井武男(三宅裕司が代役)
- 媼役:宮本信子
- 捨丸(稲若)役:高良健吾
- 車持皇子役:仲代達矢
- 石作皇子役:富司純子
これだけの実力派俳優が集まったことも、この作品の魅力の一つですね。
また音楽は久石譲さんが担当し、主題歌は二階堂和美さんの「いのちの記憶」が使われています。
作品のテーマと翁の役割
「かぐや姫の物語」は平安時代の「竹取物語」を原作としていますが、かぐや姫の内面的な苦悩や地上での生きる喜びを強調した新しい解釈が加えられています。
翁は竹の中から光る姫を見つけ、媼とともに大切に育てます。
姫の幸せを願うあまり、都へ連れて行き、貴族としての生活を強いることになりますが、それが結果的に姫を苦しめることになるのです。
翁の素朴で温かい、しかし時に独りよがりな愛情は、親子関係の複雑さを象徴していますね。
地井武男さんが演じようとした翁のキャラクターは、まさにこうした多面性を持つ重要な役どころだったのです。
まとめ:地井武男の貢献は作品に刻まれている
「かぐや姫の物語」における地井武男さんの役割についてまとめますね。
地井さんは翁役の声をプレスコ方式で収録しましたが、2012年6月に逝去されたため、2013年夏の一部修正時に三宅裕司さんが代役として声を当て直し、最終的に本編では三宅さんの声が使用されました。
それでも地井さんの名前はクレジットに残され、彼の演技が作品の基礎となったことが認められています。
プレスコ方式では声優の演技が先に収録され、それに合わせてキャラクターの動きが描かれるため、翁のしぐさや表情には地井さんの演技が反映されているのです。
三宅裕司さんの温かい声の演技も素晴らしく、作品全体として高い評価を受けていますね。
「かぐや姫の物語」を観て、翁の演技を味わってみませんか
地井武男さんと三宅裕司さん、二人の俳優の貢献が詰まった「かぐや姫の物語」。
もしまだご覧になっていないなら、ぜひ一度観てみてください。
翁のキャラクターに注目しながら観ると、声の演技がどれほど作品に深みを与えているかが分かりますよ。
2026年1月9日には日本テレビでの放送も予定されていますので、テレビで観るのもいいですね。
高畑勲監督が8年かけて作り上げた芸術作品を、ぜひあなたの目と耳で体験してみてください。
きっと心に残る感動と、日本の物語の美しさを再発見できるはずです。