今や葬儀後としては当たり前のようになった香典返し。時期になると慌てる人もいるのではないでしょうか。挨拶状に品物にカタログに用意しないといけません。
最近の香典返しは、品物を直接送るよりかはカタログを送って相手に選んでもらう形になってきています。昔は品物を直接送る方が主流でした。
今回は、変わりつつある香典返しについて解説していきます。
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香典返しとは何か?
香典返しは、読んで字のごとく香典に対する返しという意味ではないんです。やっている行為としては、参列者からいただいた香典を返しています。
しかし香典返しには深い意味がありました。
香典返しの由来
香典返しの由来には諸説ありますが、江戸時代から広まったと考えられています。
江戸時代に定住化、つまり決まった土地に住み続けることが定着され始めました。土地に住み続けると、必然的に生まれるのが人と人とのつながりです。
近くの人におはようございますから始まっているんですね。コミュニティが生まれると、困ったことに遭遇します。その時に、近くの人が手を差し伸べて、これ使ってくださいと助け合うようになります。
この名残が、今の葬儀にも残っているのが香典返しです。当時の香典のやり取りはもちろん紙です。やりとりもきっちりしています。
香典返しをする時期は?
香典返しの時期についてです。人によって葬儀の当日だったり、と思っていたら葬儀から一定期間経つと返したりとばらつきがあります。実際のところはどうなんでしょうか。
香典返しの時期のマナー
香典返しは、仏教では忌明けに行われます。つまり、四十九日法要後になります。余程の事情がない限りは、四十九日法要が終わってからにしましょう。
香典返しについては、葬儀社との打合せとの時にも説明があるのでどうするのかその時に決めます。
香典返しを告別式が終わったその日に返すこともあります。マナー違反ではと思われるかもしれませんが、地域によっては、当日に返す考えもありますので、葬儀社とのミーティングでしっかりと聞いておきましょう。
香典返しをする金額は?
香典返しをする金額は、一般的にはいただいた香典の半額を返します。1万円なら5千円といった具合にです。
便宜上、四十九日法要に返した方が、喪主側にとってやりやすいです。全員一気にやるので漏れがありません。また金額に応じてやるので、計算も簡単になります。
当日に香典返しのを行なった場合、忌明けは何もしなくてもいいと思いますよね?しかし、当日の香典返しは、2千円から3千円の品物と決まっているので、渡した金額の半値には到底到達していません。
差額分も返さないと渡しすぎということになり、失礼になります。したがって、忌明けには差額分を返します。
香典返しの手配の方法
香典返しの手配についてです。葬儀後一定期間したら、カタログが送られてきたり、品物が送られてきたりします。
このカタログや品物よく見ると、大手百貨店からだったりします。しかし、あえて百貨店までいってるのかというと、もらった側としてははっきりわかりません。
しかし、手配する方法は二通り考えられます。
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葬儀社の葬儀後のサポートを利用する
1つ目は、葬儀社の葬儀後のサポートを利用することです。葬儀社のイメージとしては、告別式が終わればあとは何もしないという感じがしませんか?薄情な感じもしますが実は違います。最近では葬儀社でもサポートとして香典返しを手伝ってくれます。
手配の仕方は、葬儀社によっても違います。香典返しをする人は、一度葬儀社にサポートがないか確認してみてください。
大手葬儀社でもある公益社の場合は、香典返しはサポートという形で行われているので詳しくは電話してからとなります。ネットでも有名な小さなお葬式ではインターネットで直接申し込みとなっています。
自分で手配する
2つ目は、自分で手配する方法です。一般的な方法としては、百貨店で申し込みを行います。高島屋や東急百貨店ではメモリアルギフトとして香典返しの品が選べます。
普段はファッションや化粧品、日用品としてお世話になっている百貨店が、香典返しに対応しているとは驚きです。
また意外ですが、百貨店と葬儀社が連携していることもあります。東急百貨店は公益社やセレアと提携しています。
香典返しの疑問点を解決
香典返しについて、まだまだ疑問に感じる点も多いと思います。よくある疑問点をまとめましたので是非とも参考にしてください。
香典返しは当日返してもマナー違反にはならないのか?
1つ目の疑問は、香典返しは当日行なってもいいかについてです。葬儀に参列したときに、当日に香典返しのが返ってきたパターンです。大概は四十九日法要が終わってから受け取るものです。なのに、当日返ってくると焦りますよね。
香典返しは、地域によっては当日返すものとして認識されています。マナー違反ではなくたまたま当日に香典返しをする地域だったという話です。
いざご自身が喪主となった場合、葬儀社との打ち合わせでは地域ではどのようにしているのか聞いておくといいでしょう。最近では、ご自身が実家より遠方に住んでおり、地域のことはよくわからないパターンも十分にありえます。
香典返しは絶対にやらないといけないものなか?
2つ目は、香典返しは絶対にやらないといけないものなのかについてです。
香典返しの由来は助け合いからきていますが、恩は恩として返すのが人としての考えです。したがって、絶対に返さなくてはと思ってしまいます。
しかし、香典返しは経済的な理由があったり、小さなお子さんだけが残されている場合は返さなくてもいいとしています。また、香典を受け取らない旨を先に表明しておくと、香典返しは行わなくてもいいです。
よく会社の人の親が亡くなったときには、香典は辞退しますと聞くことがあります。これは遠慮をしているのではなく、強い意志の表れですので、香典は持って行かない方がいいでしょう。
香典返しをするのはカタログか品物かどちらがいいのかわからない
香典返しの品物についてです。最近では香典返しは、カタログギフトでといった方も増えてきています。親戚の葬儀に参列したときは、カタログギフトでした。一方で、品物を直接もらっている人もいます。
どっちか悩みますよね。悩むくらいならカタログギフトをおすすめします。カタログギフトなら時期になると本でお届けなので受け取る側も楽です。香典返しをカタログギフトで受け取ったことがありますが、荷物にならないことが非常に良かったです。
品物だと女性なら重たいものもあるのであうが、書籍なら誰でももてますので気が楽でした。ありがたいと思うくらいです。特に参列者が共働きの場合もあるので、カタログギフトの方が喜ばれます。
まとめ
今回は香典返しについてまとめました。
- 香典返しは、四十九日法要が終わってから行う
- 香典返しの金額は頂いた香典の半値でいい
- 香典返しは当日行なってもいいが差額分は四十九日法要が終わってから行う
- 香典返しをしない場合は、事前に香典の辞退を知らせること
香典返しは元々助け合いの意味から来ています。しかし、最近では余計な気を遣いたくないや親戚との交流があまりないので香典返しはしない考えもあります。地域によっても香典返しの習慣も違うので御自身が喪主になったときには葬儀社に確認してもらいたい項目です。
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