葬儀の喪主と聞くと、大体亡くなられた方の長男がやるようなイメージありませんか?親族の葬儀に参列したときも、何回かは喪主が長男がしているところを見ると、葬儀の喪主は長男がやるんだって思いますよね。
でも、葬儀の喪主については誰がやるとか決まってないんです。法律で決められているわけでもないので、スムーズに話し合いで決まればいいのですが、なかなか決まらない場合もあります。
中には、しばらく連絡取れてない兄弟から、両親が亡くなった連絡を受けてから、あなた結婚もしていないから喪主をしてよと急に頼み込んでくる場合もあるくらいです。
大切なご家族が亡くなったら… |
今回は、喪主が誰がするのかあまりトラブルにならないためにもはっきりとしていきたいと思います。
喪主は誰がするのか?
いざご両親が亡くなられたときは、喪主について兄弟で結構揉める部分でもあります。先程の例のように、自分だけ結婚していないからと理由だけで頼まれることもあるのです。
実際は、問題はありません。ただ、一般葬の場合は、故人の友人も参列に来ます。男兄弟の場合は、長男、女姉妹なら、長女と合わせておかないとあとであの家族はなんで、長男、長女が元気なのにやらないんだ?ということを影で言われます。
別に影で言われるくらい何よ!と言われますが、噂が噂を呼んで、自分のところに誰かから聞くこともあります。
よく友達から、話聞いたんだけど…と切り出され、友達はあなたのこととは思ってませんが、当人はわかりますよね。それに噂は、脚色されるので事実とは、全く異なることもあります。
人生の卒業式という葬儀の場でそこまで言われたくありません。喪主については、基本優先順位がある程度決まっています。そのとおりにしておけば、後ろ指さされなくてすみますよ。
遺言で指名されていたら、指名された人がやる
遺言と言えば、財産をいくら残すイメージが強いですよね。テレビのドラマで、遺産は5000万円全て長男に託すと言われたら、他の兄弟で殺伐とした争いになるシーンよくありますよね。
次男は俺は父さんの介護までしたのになぜ?といった兄弟喧嘩のイメージが強いと思います。しかし、遺言は適切に書かれていれば、故人の遺志として強い効力を発揮します。それが財産であろうが葬儀形態であろうが喪主が誰にやらせようかがです。
したがって、一番優先順位が高いのは、遺言です。遺言で指名されたら、基本お受けしたほうがいいでしょう。
夫が亡くなれば妻(子供がいないの場合)
喪主ってどうも、長男がするイメージなので、なかなか夫の妻が喪主をされているところをなかなかお見かけしません。が、優先順位は比較的高めです。
子供がいない場合や、子供がいても成人していない場合は、夫が亡くなった場合、奥様が喪主をつとめているケースも十分ありえます。
ポイントは、子供が成人しているかしていないかです。成人している場合は、以下を参照してください。また、奥様にも病気やできない事情があれば他の人がやるのも十分にありえます。
夫が亡くなり子供がいれば、子供が成人していたら長男、次男、長女、次女という順番
我々が葬儀に参列したときには、よく見るパターンが夫の子供の長男、次男がやるケースです。
参列したら、まあお若い方が喪主をするのねと思う方いらっしゃるかもしれませんね。親族以外の葬儀の参列だと、率直に申し上げると誰ってなると思います。
この流れは非常に一般的で、故人の子供で成人した長男、次男がやるのは当たり前なので、結婚しても自分のご両親がなくなり、長男なら喪主のつとめる確率が高くなります。
子供がいるが、子供が先に亡くなった場合は、ご両親が喪主をやるのが一般的
よく、ドラマで幼いお子さんが交通事故で亡くなられたときに葬儀のシーンでご両親が喪主をしているシーンを見かけますよね。
愛する我が子が先になくなると、これまでの決まりでいうと全く当てはまらないので喪主は誰がするのか非常に悩みどころです。
昔は、子供が亡くなったときには両親は喪主をしない慣習でしたが、今では、ご両親が喪主を務めるケースがほとんどなので、子供が亡くなったときには、ご両親が喪主を務めることになります。
喪主とはなにか?
喪主の優先順位がわかったところで、先程から喪主って何のことを指すのかです。葬儀に参列すると、喪主はとにかく通夜では対応に追われ、葬儀ではひたすら挨拶をしているイメージがあります。
喪主の定義は、葬儀の主宰している人となります。つまり葬儀に関する代表的なことをしているわけです。
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喪主の役割
本来なら親族一人ひとりが挨拶をしなければいけませんが、長いので喪主が挨拶をすると時間は短くてすみますよね。
喪主は、他にも決断をすることが多いです。葬儀の前の葬儀社の決定を含め様々なことを決めている重要な人でもあるのです。
では、実際喪主はどのような役割をしているのでしょうか。
葬儀の日程のお知らせ
まず、亡くなられたら親族・友人・会社関係者・クラブ関係者・近所・町内会の順に連絡をします。親族なら一番真っ先に連絡がいきます。連絡をしてくる人は喪主の人です。
喪主の人は、はじめてだと何を連絡すればいいか抜けてしまいますよね。まして、故人の友人は喪主が知らない人の場合もあります。
連絡する内容は、葬儀の場合以下の内容で十分つたわります。最初に電話で○○の長男の△△(自分の名前)を伝えるとわかってくれます。
- 故人の名前
- 亡くなった日時
- 喪主の名前と連絡先
- 喪主と故人の続柄
- 葬儀の日時と場所
- 葬儀の形式・宗教
特に、葬儀の形式・宗教は葬儀をする上で非常に大事です。キリスト教なのに仏教のような服装は浮いてしまいますし、参列者に大恥をかかせることになります。どういった形式で葬儀を執り行うのか忘れずに伝えましょう。
連絡は、電話とさりげなく書きましたが、親族の場合は電話のほうがいいです。一方会社関係者の場合は、メールでも大丈夫です。
弔問の対応
連絡が終われば、葬儀一日目は、通夜です。最近では24時間対応には少なくなりましたが、弔問客の対応は喪主が行います。
負担が多ければ、喪主の奥様もサポートとして対応する場合があります。この間祖父のお葬式をしたときには、両親とも通夜のときは弔問客の対応に追われました。
挨拶
葬儀二日目には、告別式と精進落しのときに本日は誠に参列してくださりありがとうございますといいます。実はこの挨拶も喪主が行います。
しかし、喪主の挨拶ってあんなに上手くできるのか気になりますよね。ポイントは、不吉なことを連想させる言葉と重ね言葉、生死に関わる表現を避けることです。
また、亡くなられた状態によっても挨拶は変わってきますので、例文をお探しなら小さなお葬式のコラムhttps://www.osohshiki.jp/column/article/158/がおすすめです。
お礼回り
葬儀後も、喪主らしき人が家に来たということはありませんか?実はあれは、お礼回りといって参列してくださった方に対して回れる範囲だけお礼をしに挨拶にいきます。
その場合に、お供え物を頂く場合もありますので、その場合は、後ほど御礼の品を返しました。
施主も兼任する場合がある
葬儀が行われるときに、近所に通夜や告別式の載った掲示板を見かけます。そのときに、よく見ると喪主の横に施主も合わさって書いてあるのをご存知ですか。
喪主なのに施主っていきなりでびっくりしますよね。ただでさえ挨拶に追われているのに更に施主までやるなんて。実はこれ最近の風潮です。多くの葬儀では喪主の人が施主もやることがあります。
施主に関しては後述します。
喪主と施主の違い
喪主と施主同じ人がやるんだから、それほど違いがないのではと思われてる方非常に多いです。ただでさえ、挨拶だけでも相当気を遣います。更に施主までやるとは、一体何が違うのでしょうか。
喪主は葬儀の主宰者
喪主は、葬儀の主宰者で、親族の代表者です。葬儀に関する決定権を持ち、親族の意見のまとめ役。あれやこれや言い合いする中、まとめるのが仕事です。
施主は葬儀費用を負担し、葬儀全体を管理する人
施主は、葬儀費用を負担し、葬儀全体を管理する人です。一見すると、後者から喪主も施主も同じ意味合いと思われます。
なんでもかんでも喪主がすると思われていますが、喪主と施主が同じ人の場合、葬儀の仕切りも支払いも、同じ人が全部とりおこなわなければいけないのです。
大きな違いは葬儀費用の負担の有無です。今でこそ、喪主が葬儀費用を負担するものだと言われ、お支払時も実際は喪主が行っていますが、厳密に言うと、葬儀の支払いは施主が行います。
まとめ
今回は、葬儀は誰がやるのか?奥様もやるのか?喪主とは何かについて話してきました。
- 喪主は遺言で書かれていたらそのとおりにする
- 喪主は遺言以外なら、子供が成人していれば長男次男、長女次女といった順番で執り行う
- 子供が先に亡くなれば喪主はご両親が行う
- 喪主は、葬儀を執り行う主宰者であり、施主は葬儀費用を支払う人
- 最近では喪主と施主は同じ人がやる
やはり、葬儀でもなるべく後ろ指をさされたくありません。特に一般葬をやるときには、どんな方がこられているかも想定できないので、あれ?なんであの人喪主じゃないのかしらと言われないためにもある程度の決まりは守りましょう。
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