葬儀豆知識

お通夜での親族側・遺族側のマナー

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葬儀に急に親族側として出席しなければいけないことになると、慌てますよね。日頃からマナーといえど、急なことだとそこまでは言ってられないのが現実です。

かといって、急だからといってマナーはなしでというわけにもいきませんよね。マナーは誰しもが見ているものです。

少しでも違うと白い目…。そこから脱出してみませんか?今回は、お通夜で親族側(遺族側)のマナーについてお伝えします。

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通常葬儀のマナーと言えば参列者について言及されていることが多いのですが、親族側のマナーがなっていないと、人生最後の行事が浮いてしまいます。

知っておきたい親族・遺族側のお通夜のマナー7項目

親族側として理解しておきたいマナーは全部で7つ。

親族・遺族側お通夜のマナー

  • 親族の範囲
  • 服装
  • 髪型
  • 参列者の挨拶の返し
  • 僧侶の対応
  • 焼香
  • 通夜ぶるまい

特に、親族の範囲は間違えると大変恥ずかしいことになります。

焼香に関しては、あんまり気にはしていませんが、宗教によって違ってくるので注意が必要です。

お通夜が終わったあとに、軽食でもある通夜ぶるまいがありますが、実はこれ地域によって参列者も出席OK・NGがあります。

親族が遠方に住んでいる人は、注意しておいたほうがいいでしょう。

 

①自分は親族なのか?と思ったら理解しておきたい親族の範囲

1つ目のマナーは、親族の範囲についてです。親族は、父、母、祖父、祖母、兄、弟と自分から見た関係のことを指します。

親戚が亡くなったと連絡を受けたら、近親者なら親族側として出席するんだなとわかりますが、常々親戚として若干親等が離れていたら、どっちだっけ?親族側でいいんだっけとなりますよね。

特に、自分の叔父さんの嫁の妹とかだったらどっち側で参列したらいいのかわからなくなります。

実は、親族は法律で範囲が決められています。学生の頃微かに聞いた覚えがあるかと思います。

6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族として定める 民法第725条

一般的な例として、ご自身から見て、父母・祖父母・伯父・伯母・伯父伯母の子、配偶者の父母・祖父母・兄弟・配偶者の兄弟の子までが親族です。

配偶者の兄弟の子まで聞くと気が遠のきそうですが、法律で決まっているので、親族として出席してください。

もし、わかりにくい場合は、一度家系図を作ってみるのも手です。

②親族としてお通夜にでるときの服装のマナー

参列者としてなら、お通夜も葬儀も喪服がマナーです。喪服はベースが黒なので、スーツでもいいのでは?と思われがちですが、ビジネススーツのままで、通夜や告別式にでると白い目で見られます。

お通夜や告別式で着るのは、喪服です。喪服=スーツではないので、持っていなければ喪服を用意しましょう。

また、親族側で出る場合は、喪服の中でも高いランクのものを着ます。喪服でもランクがあることに驚きですよね。

喪服には、3つのランクがあり、正喪服、準喪服、略喪服があります。本来ならば、親族側は正喪服ですが、準喪服でも可となっています。

準喪服は、男性ならブラックスーツ、女性なら黒のスーツやワンピースが相当します。学生は制服があれば、制服着用です。

女性の場合、スーツのインナーも黒で統一します。男性は白のシャツで、思わず女性もスーツみたいに白でと思われるかもしれませんが、女性は黒一色で統一しましょう。

③男女別お通夜の髪型のマナー

3つ目は、髪型です。お通夜は、焼香が中心なので、焼香がやりにくい髪型はNGです。

男性の場合は、短髪なのでそれほど気にしなくてもいいですが、女性の場合、髪が長い方は、焼香するときに、邪魔になったりして燃えてしまうと大惨事です。

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髪は黒いゴムでくくり、たれてくる髪は黒いピンで止めてください。実際親族側で葬儀を参列しましたが、みなさん髪の長い方は地味な色のゴムやピンで止めていらっしゃいました。

④参列者に挨拶されたときの返しのマナー

親族側としてお通夜に参加したときには、少なからずとも参列されている方から、この度はご愁傷様ですと言われますよね。そのとき、一瞬どう返していいかわからないときありませんか?

わからなくて、黙ってお辞儀でやってました。しかし、それではせっかくお越しくださった参列者には少しマナー違反です。

返しの返事もしっかり覚えておくと、あの人はしっかりしてるわねと遠まわしに聞けますよ。

  • 本日は、早速おくやみいただきましてありがとうございます。

  • 本日はご丁重なお悔やみをいただきまして、恐れ入ります

この2文を頭に入れておくと、挨拶の返答にこまりません。

⑤お通夜で僧侶が到着したときの対応マナー

親族側は、お通夜の前には僧侶が到着します。お通夜のときにお経を唱えていますよね。参列者側からだと、お坊さんが当たり前に来て、お経を唱えて焼香のスタートします。

しかし、焼香が始まる前には、親族側がきっちりと僧侶の対応をしているからなんです。

まず、僧侶が到着したら、控室に案内します。そのときに喪主と世話役代表が挨拶を述べ茶菓の接待を行います。

このときにお通夜や葬儀についての打ち合わせを行います。焼香のはじめるタイミングの指示もこのときに出されます。

通夜ぶるまいのお声がけもこの段階で行い、僧侶が辞退された場合は、一万円程度の御膳料を包み渡します。

もし通夜ぶるまいに参加される場合は、交通費代として3000円から5000円程度を白い封筒に御車代と表記して渡します。

⑥親族・参列者共通焼香マナー

お通夜は、焼香がメインとなります。といっても焼香が結構悩みの種。親戚のお葬式にも親族として参列しましたが、宗教によって回数がことなったりするので、大変でした。

ですが、焼香のマナー違反で指摘されたことはありません。基本、前の人がどうするか見ておいて自分も真似をすれば当たり障りがありません

できたら、喪主や配偶者の焼香を参考にするとより確実です。

<焼香のやり方>

  1. 親族・遺族は参列者に一礼(参列者は遺族に一礼)
  2. 遺影に向かって一礼
  3. 焼香を親指・人差し指・中指でつまんで香炉へくべ合掌(この部分の回数が宗教によって違う)
  4. 遺影に向かって一礼後、参列者に向かって一礼

⑦地域によって違う!!通夜ぶるまいのマナー

最後は通夜ぶるまいのマナーです。通夜ぶるまいは、実は地域によって出席したりしなかったりします。

特に親族が遠方に住んでいる場合には、住んでいる地域にも注意しましょう。一体どう違ってくるのでしょうか。

関東

関東地方の場合は、通夜ぶるまいのときに、一般参列者も参加する傾向が強いです。みんなで送り出すという気持ちが強いのかもしれませんね。

関西

一方、関西では、通夜ぶるまいは親族だけとなっています。

これまで、親戚の葬儀に出てきたときも、親族として参列したときには、かならず通夜ぶるまいのお声がかかりました。参列者はお通夜が終わるとそのまま退散って感じでした。

関西と関東では真逆なので、遠方に住んでいる人は注意してください。関東ののりで、関西ののりで出席すると、白い目で見られます。

 

まとめ

  • 親族のお通夜の服装・髪型
  • 僧侶の対応
  • 焼香のマナー
  • 挨拶の返礼マナー
  • お通夜ぶるまい

お通夜には、様々なマナーがあります。マナーがずれるとやはりあの人はとなりそうですが、結婚式ほどではありません。

服装にきっちりと気をつけていれば問題はありません。親族側はできるだけ品格の高い準喪服の着用を心がけてください。

大切なご家族が亡くなったら…
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