葬儀に参列したとき、一番気を遣うのは香典返しの辞退ではないでしょうか。あまり気を遣ってほしくないから香典返しは辞退したいけど、どうしていいのかわからないときありますよね。 今回は、参列するときに香典返しを辞退するマナーについて紹介していきます。香典返しの辞退のマナーを知らないと大変失礼に当たりますし、のちのち大変なトラブルに発展していき人間関係を壊しかねません。
最近では香典返しにカタログギフトが使われるようになりました。辞退するときにははっきりと言わないと香典は辞退のつもりで渡したのに、高級なカタログギフトが送られてきて申し訳ない罪悪感に苛まれます。
そういったことにならないためにも、香典を辞退するマナーをきっちり理解していきましょう。
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香典返しを辞退する2つの大切なマナー
香典返しを辞退するには、2つの行動が必要です。葬儀会場が遠方で行けなかったり、参列する本人がケガや病気でやむを得ない場合でも共通して使えます。
参列したとき受付で辞退の旨を申し上げる
まず1つ目は、参列したときに受付に辞退する旨を申し上げることです。文言は特別なこともなく、『この度はお悔やみ申し上げます。香典返しは辞退致します。お役立てください』の一言で問題ありません。
しかし、申告だけでは相手には伝わらない問題があります。葬儀の参列者が多ければ辞退すると言っても覚えてもらえない可能性があります。 では、どうすればいいのかというと、香典袋にも添えておくと間違いなく辞退できます。参列する前に一筆書いておくことをおすすめします。
一筆箋に辞退の旨を書き香典袋に入れる
2つ目は、参列前の話になりますが、一筆箋に辞退の旨を書いておくことです。 書き終わったら香典袋の中に入れます。ちなみに一筆箋は文具店で買えます。あまり派手なものを選ばず落ち着いたものを選ぶようにしましょう。
紹介してきた2つの行動をすると、余計なトラブルなく辞退を伝えることができます。
香典返し辞退の手紙の文例
香典返しの辞退の文例は堅苦しくなく手短に書くのがマナーです。
では一筆箋で香典返しの辞退に書く文言を紹介します
香典返し辞退の文例
心よりお悔やみ申し上げます。誠に勝手ながら香典返しのご配慮は不要です。少しでもお役立てください。 故人の冥福を心よりお祈り申し上げます。
(自分の名前)
上記の文言だけで構いません。一筆箋ではそれほど長い文章は書けないので、なるべく手短に伝えるのがポイントです。
またケガや遠方で行けない場合でも上記の文言だけでお気持ちが伝わります。
なぜ香典返しを辞退するのか
文例を紹介してきましたが、ここで気になる疑問があります。なぜ香典返しを辞退するのかです。渡したのだから御礼しないと逆に失礼にあたりますし、辞退と一方的に言われても遺族側は困ります。
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人は根底にやってもらうと返さないとどうもモヤモヤしてしまいます。辞退する理由を紹介していきます。
遺族の負担に配慮する
1つ目は、遺族の負担に配慮することです。主に参列者側でも葬儀を一度経験している人に多い理由です。
香典返しにおいては、前払いが当たり前です。カタログギフトや品物をおくるまで香典返しをする人数分のお金を払っています。
そうなると、香典返しが半値返しといってもかなりの額を遺族側は負担しています。そうなると、負担してもらうには悪いといった感情が出てくるのです。
連名で少額ずつ出し合っている
2つ目は、連名で少額ずつ出し合っていることです。香典返しは、ひとりひとりにするものと考えられているので、連名だとお返しする額がひとりひとり少額になってきます。
そうなるとカタログギフトを一括で送るとなると余計な負担になります。連名で送る場合は、セットで香典辞退するケースが非常に多いです。
会社での決まりがある
3つ目は、会社での決まりがあることです。最近では会社でも慶忌のルールについて一定の決まりごとがあるところのほうがおおいです。
香典に関しては就業規則にかかれているので、一度どういったルールになっているのか見ておく必要があります。
中小企業では、香典返しは受け取らないルールのほうが多いです。社員に余計な気を遣わせないという考え方にシフトされてきています。
香典返しを辞退された人への対応
香典を辞退されているからといっても何もしないわけにはいかないですよね。香典を辞退した方への対応を紹介します。
忌明け後、お礼状を送る
香典を辞退された方には、お礼状だけを送るのがマナーとなっています。忌明けであることと、葬儀の説では参列ありがとうございましたとお礼の気持は返しておきましょう。
お礼状の文言は、カタログギフトや品物ギフトを送るときのものと同じもので構いませんが、返しの品物は送らないので該当する文言を削除しておきましょう。
香典で高額な額を頂いている場合は、お中元やお歳暮、会食等で別途お礼する機会を設ける
中には、高額な香典を包まれているにもかかわらず辞退される方もいます。この額で辞退はさすがに申し訳なく思います。
こういった方にはどのような対応をすればいいのかというと、まずはお礼状だけを送っておき、お中元やお歳暮で差額分を返します。
実際、香典返し辞退の文言を見たことがありますが、一瞬で場面が凍りつきました。いやいやお返ししないとやはりまずいといった雰囲気になり、最終的にはお中元にプラスして日常場面でも会食をしたりして差額をお返ししてました。
それでも相手の方はそれほど気を遣わなくてもいいのにと感じられていましたが、やはり頂いた分にたいしてはきっちりと返していかないと気がすまないのであとあと丁寧な対応をしていた記憶がよみがえりました。
まとめ
今回は、香典返しを辞退するマナーについてお伝えしてきました。まとめると以下のようになります。
- 香典返しを辞退するには一筆箋+参列時に受付で辞退の旨を申告
- 高額な香典をいただいたのに辞退の場合は、別途お中元やお歳暮にプラスして会食をする
香典を辞退するときには、辞退するなりのマナーがあります。一番よくないのは、相手に伝えないことです。自分の中では思っておくこともできますが、伝えないとあとあと申し訳ない気分になります。
香典を辞退すると決めた以上は、受付でしっかり申告することと一筆箋で書いておくと確実にトラブルは減りますし、申し訳ない気分にならずにすみます。
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