香典返しの品物といえば何を思い浮かべるでしょうか。使い切りの品物やギフトカタログが選択肢の候補としてあげられます。昔は品物一択でしたが、最近は親戚の葬儀の際にも決まってギフトカタログが届くようになりました。
ギフトカタログだと商品から選ぶのが大変ですよね。思ったより欲しいものがないといった悩みは多くの人が抱えています。するとふと思いませんか?『カタログギフトでは欲しいものは選べないから、いっそのこと商品券にしてみては』と。
しかし、商品券を香典返しにしていることはあまり耳にしないしマナー違反になるのかも気になるところです。今回は、香典返しに商品券は失礼にあたるのか解説していきます。
大切なご家族が亡くなったら… |
香典返しに商品券は失礼に当たるのか
まずは、香典返しに商品券を贈ることは失礼にあたるのかについてです。香典返しに商品券を使うことはまだまだ賛否両論に分かれます。一体どういうことなのでしょうか。もう少し掘り下げていきます。
目上の人に対しては失礼に当たる可能性もある
商品券について、目上の人に贈ることは失礼に当たります。商品券は現金と同じ扱いなので半値返しにすると金額がわかってしまいます。
さすがに目上の人に金額がわかってしまうと失礼に当たります。目上の人には商品券で香典返しはしないほうが懸命です。
親しい人、若い人には送っても問題ない
香典返しを商品券にしても良いのは、親しい人と若い人です。親しい人ですと、それほど気を遣わないのでむしろ商品券のほうが喜ばれます。若い方も同じです。
カタログギフトよりも商品券のほうが本当に欲しいものが買えます。選ばなくてもいいということが非常に気が楽になります。カタログギフトですと選ばないといけないのでまた明日でもいいかという考えが習慣になりいつしか忘れ去ります。
今後いただくなら商品券にしてほしいくらいです。
なぜ香典返しに商品券が送られるのか
ではなぜ香典返しに商品券となっているのでしょうか。従来どおりカタログギフトか品物にすれば、失礼か失礼ではないかの議論もしなくてもいいのです。
しかし、香典返しを商品券にすることは以下のメリットがあるからだと考えられています。
手際がいい
一つは手際がいいことです。自分で直接訪問して渡すときにも荷物がなく女性でも一人でいけます。また荷物もよっぽどじゃないとかさばらないのでとにかく手際がいいです。
また宅配で送っても受け取る相手も手間を掛けずに受け取れます。案外商品券は値段がわかること以外ではいいことずくしです。
相手に好きなものを買ってもらえる
もう一つは、相手に好きなものをかってもらえることです。カタログギフトの場合も選んで買うのですが、ものによっては欲しいものがないといった事態になる可能性もあります。
事実、何度かカタログギフトで香典返しをされましたが、送られてきても欲しいものがないのよねと母と言い合ってました。このパターンに陥ると、カタログギフトを閉じしまい、再び思い出すまでには時間がかかります。
一方商品券だと、『御礼にいただいたから欲しかったものを買おうかしら』となってすぐに行動を起こします。
なにかあるときには、口からお返しは商品券にしてくださいといいたくなります。でもまだいうと厚かましいと思われるのではないかと思うのでなかなか言いにくいのも現状です。
しかし、マナーも時代とともに変わる可能性もあるので将来的には商品券ですますといったことになるかもしれません。
では、実際に香典返しを商品券で行いたい場合はどういった手順を踏めばいいのでしょうか。詳細に解説していきます。
香典返しの商品券を贈るまでの手順
大切なご家族が亡くなったら… |
香典返しを商品券で行う場合は、お店に出向くまたはネットで注文すると発送まで依頼してくれます。つまり香典返しを商品券にしたいとお店の人にいったり、ネットで注文するだけであとはすべてのことをやってくれます。
掛け紙(のし)をつけなければ、挨拶状の文言はどうするのか、挨拶状はどこに入れるのかといった心配をしなくてもいいです。
問題は、どういった商品券を選ぶかです。
香典返しの商品券を選ぶポイント
商品券といってもいろいろあります。百貨店やコンビニで使えるものや、旅行で使えるもの、図書カードやクオカード等です。商品券を選ぶときにはどういったことに気をつければいいのかポイントを紹介していきます。
コンビニ、百貨店等様々な場所で使える
商品券を香典返しにする場合は、やはりいろんなところで買い物ができるもののほうが当然喜ばれます。
商品券によっては限定された店舗でしかつかえず、対象の店舗が近くにない場合はもらっても意味がなくなります。その点百貨店あたりなら近くにはなくても用事のついでに行くこともありますし、商品券が来たから百貨店にいく流れは頻繁にあるので心配は不要です。
香典返しで使える!おすすめの商品券
続いては商品券を選びます。上記のポイント踏まえた商品券は以下のとおりです。
全国百貨店共通商品券
全国の百貨店で買える全国百貨店共通商品券です。この商品券ほど便利なものはありません。百貨店と名のつくところならどこでも使えるのが特徴です。
有名な高島屋や阪急百貨店、東急百貨店から地元の百貨店まで使えます。あまり遠出しない人にもおすすめの商品券です。
図書カード
続いては、図書カードです。図書カードは、ほとんどの書店で使えますので、わざわざ大手まで足を運ばなくても地元でも使えます。
書籍に限定されますが、学生は何かと書籍のお世話になることが多いので、お子さんが学生だとわかっているときにはあえて図書カードにするのも手です。
香典返しを商品券にする場合のマナー
商品券を相手に送る場合はいくつか注意点があります。香典返し以外にも商品券を御礼としてするときには役に立つので理解しておきましょう。
1,000円単位にする
商品券をもらったときには、5,000円であっても1,000円の商品券が5枚となっています。少額になっても金額が増えてもベースは1,000円単位です。
5,000円なら5,000円1枚でもいいのではないかと思うかもしれません。しかし1,000円をベースにしているには理由があります。それは、買い物をしやすくするためです。
確かに5,000円の商品券1枚だとどうしてもそれ以上のものを買わなくてはと思います。しかし1,000円単位にすることで買い物もしやすくいろんなものが買えます。
まとめ
今回、香典返しに商品券は失礼に当たるのかについて解説してきました。最後にポイントをまとめます。
- 香典返しを商品券で返すことは失礼には当たらない
- ただし、目上の人にはギフトカタログにしておいたほうがいい
- 商品券は全国百貨店共通商品券にする
- 包み方は1,000円ベースにしておくと買い物がしやすい
香典返しは商品券で行うこと自体は失礼にあたりません。親しい方や若い方にとってはむしろ商品券のほうが喜ばれます。
大切なご家族が亡くなったら… |